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歴代中国王朝が鋳造した数千億枚に上る銅銭。世界史上極めてユニークなこの小額通貨は、やがて海を越え、日本を含む中世東アジアの政治・経済・社会に大きなインパクトをもたらした。銅銭はなぜ、各国政府の保証なしに商取引の回路を成り立たせてきたのか。貨幣システムの歴史を解明してきた著者が、東アジア貨幣史の謎に迫る。 はじめに――貨幣を選ぶ人々 第一章 渡来銭以前――一二世紀まで 銭の常識 還流しない通貨 原子通貨 溶かされる銅銭 良貨は駆逐されず 一一世紀、硫化銅製錬の革新性 二〇〇〇億枚の古銭 第二章 素材としての銅銭――一二世紀後半以降 布・米遣いの平安日本 過低評価される銅銭 異朝の銭 素材としての中国銭 紙幣に追い出される銅銭 絹の疋から銭の疋へ 元朝の「紙幣本位」制 海を越える銅銭 銅銭を溶かす利益 銭建て取引の普及から定期市へ 素材なのか貨幣なのか 函館志海苔の埋蔵銭 第三章 撰ばれる銅銭
詩人の谷川俊太郎さんがお亡くなりになりました。哲学者の谷川徹三先生を父として生まれ、70年以上詩を書きつづけてこられた、現代日本の「国民的」詩人です。 小社では、ご自身が精選された173篇を収めた『自選 谷川俊太郎詩集』のほか、「詩とは目で読むと同時に、耳で聴くもの」とおっしゃったように、自作の朗読を収録した電子書籍の配信にもたいへんなご助力を賜りました。また、現代詩人の詩集の編集や対談、児童書の翻訳にもご尽力いただきました。 心よりお悔やみを申し上げるとともに、ひとかたならぬお力添えをいただきましたことに厚くお礼を申し上げます。
概要 手を動かし、想像力を駆使して 創り出された、宮﨑駿の画業の魅力を、 美しい印刷であますことなく伝える! 宮﨑 駿(みやざき・はやお) アニメーション映画監督。1941年、東京生まれ。1963年、学習院大学政治経済学部卒業後、東映動画(現・東映アニメーション)入社。1985年にスタジオジブリの設立に参加。 代表作は「風の谷のナウシカ」(1984)、「天空の城ラピュタ」(1986)、「となりのトトロ」(1988)、「もののけ姫」(1997)、「千と千尋の神隠し」(2001)、「ハウルの動く城」(2004) 、「崖の上のポニョ」(2008)、「風立ちぬ」(2013)、最新監督作は「君たちはどう生きるか」(2023)。 「千と千尋の神隠し」で、第52回ベルリン国際映画祭金熊賞、第75回米アカデミー賞長編アニメーション映画部門賞を受賞。第62回ベネチア国際映画祭では栄誉金獅子賞を受賞。2012
数学の直観力は「何が根本的なことか」をイメージし、理解することから生まれる。ものごとを根本から考える地力があれば、想定外の問題にも対応できる幅が拡がる。無限や極限に対する感覚をまず磨いてから、「そもそも微分や積分は何をとらえようとしているか」に焦点を当ててゆったり解説。東大文科の人気講義の書籍化。【2色刷】 第1章 本書の目標 1.1 数学の概念の芯をつかむ 1.2 微分と積分は何をとらえているか 1.3 本書の内容 1.4 将来に役立つ思考力と吸収力を養うために 第2章 大きな数をとらえる 2.1 大きな数を感覚的にとらえる方法 2.1.1 大きさを時間に置き換える 2.1.2 1次元を3次元に置き換える 2.1.3 場合の数としてとらえる 2.2 フェルミ推定 2.2.1 桜の木の花びらの枚数と本数 2.2.2 日本で1年間に降る雨水の量と地球にある水の量 2.2.3 ガンジス河の砂の
論理的思考法は世界共通ではない。思考する目的をまず明確にしてその目的に合った思考法を選ぶ技術が要る。論理学・レトリック・科学・哲学の推論の型とその目的を押さえ、価値に紐付けられた四つの思考法(経済・政治・法技術・社会)を使い分ける、多元的思考を説く。不確実なこの世界で主体的に考えるための一冊。 はじめに──論理的思考はひとつなのか 序章 西洋の思考のパターン──四つの論理 1 論理学、レトリック、科学、哲学の論理と思考法の比較表 2 論理学の論理 3 説得(レトリック)の論理 4 科学的発見の論理 5 哲学的探究の論理 第一章 論理的思考の文化的側面 1 何が〈論理的〉だと感じさせるのか 2 論理と文化──価値の選択と優先順位 3 論理と合理性 4 経済・政治・法技術・社会のそれぞれの論理 第二章 「作文の型」と「論理の型」を決める暗黙の規範──四つの領域と四つの論理 1 求められる作文の
昭和天皇と側近たちとの詳細なやり取りを記録した「昭和天皇拝謁記」。貴重な史料からは、政局や社会情勢、戦争について饒舌に語る昭和天皇の等身大の姿が浮かび上がる。歴史上はじめて象徴天皇となった人物の言動とは、いったいどのようなものだったのか。私たちにとって「象徴」とは何なのか。第一人者による天皇論。 序 章 『昭和天皇拝謁記』とは何か あらわになった昭和天皇の肉声 「拝謁記」が書かれた時期 『拝謁記』の読みどころ 本書の構成 第1章 天皇観 退位もあり得ると考えていた 退位しないと再び立場を変える 「おことば」での決意表明 過剰な警備に対する批判 巡幸と一般参賀 天皇の象徴観 教育勅語はあったほうがよい 第2章 政治・軍事観 天皇の民主主義観 政党政治に対する不信感 保守政党の大同団結を提言 社会党右派への期待 議席ゼロになっても安心できない共産党 後期水戸学のキリスト教認識との類似点 朝鮮人
子どもたちが本来の「学ぶ力」を学校で発揮できないのはなぜか。学力の躓きの原因を認知科学の知見から解明し、回復への希望をひらく。 ■著者からのメッセージ 私の一番の専門分野は子どもの母語の言語習得である。……概念知識をほとんどもたない乳児が、いったいどのようにして言語を習得できるのかという謎にずっと挑み続けてきた。結論を言えば、言語の習得という偉業を達成できるのは、人間の子どもの推論の力、知識を学習する力の所以である。 「学ぶ力」は漢字二字で表記すれば「学力」である。しかし、現代社会において「学力」とは何かと問えば、ほとんどの大人は「学校での成績」と答えるだろう。素晴らしい「学ぶ力」をもっているからこそ、言語を習得することができる乳幼児が、小学校に入学して以降は、学習内容についていけなくなってしまい、「学力が足りない」とみなされてしまうのはなぜなのだろうか? その問いが筆者を突き動かし、本書
野生生物を守るのは簡単ではありません。複雑な生態系のバランスを保ち、多様な生きものがいる豊かな自然環境を維持するために、ときには外来生物などを駆除するという、つらい選択をしなければならないこともあります。日々悩みながら命と向きあう現場の人たちを取材し、人と生きものとの共生のあり方を問いかけます。 はじめに――捕まる野生動物を「かわいそう」と感じる気持ちは大切だけど…… 第1章 人気者が広げた波紋 あのシカに会いに行く/「とにかくかわいそうだった」/昔は保護されていたのに/動物園で引き取れるか計算してみたら/守られるシカ、駆除されるシカ/海岸で見つかった瀕死のウミガメたち/漁師がカメを刺したわけ/世界も認める島の豊かさ/ソーダ色の海に浮かぶウミガメたち/増えてきたカメと心配ごと/ウミガメと共存するために/「憎い存在ではないんです」/多くが絶滅危惧種/メスばっかり? 新しい脅威も/放流会で増や
4月から大学生となる皆さま、ご入学おめでとうございます。実り多きキャンパスライフとなることを願っています。 大学生活に関連したブックリストを準備しました。ご参考にしていただければ幸いです。
比較言語学の目的は、言語間の系統関係の確立にとどまらず、系統関係にある諸言語の祖語を再建し、各言語が祖語の状態から現在の状態に至るまでにどのように変化を遂げてきたのかを解明することにある。文献に記録のない言語史を、比較言語学の手法によってどのように再建するのか。日琉諸語の例に基づいて解説する画期的な書。 まえがき 第1章 言語史研究における比較方法の位置づけ 1.1 最も古い文献に在証されるものが言語的に古いとは限らない 1.2 諸方言を上代語の子孫と考えることの問題 1.2.1 古典作品の本文批判と原文復元を例に 1.2.2 言語の場合 1.2.3 言語変化に関する前提 1.3 日本語史を文献資料のみによって研究することの問題 1.4 文献以前の日本語の歴史を明らかにする 第2章 言語変化 2.1 言語は変化する 2.2 音の変化 2.2.1 音変化とは何か? 2.2.2 条件変化と無条
因果推論の基本的な考え方を図とことばで平易に説明し、シンプルな事例によりポイントを直感的なイメージで示す。推定結果の解釈・利用における注意点や質的研究との関連も丁寧に解説。数式はあまり得意でないが統計的因果推論の原理を理解したい初学者、分析対象のありようを深く研究したいと望む人に最適。(カバーイラスト=渡辺ペコ) はじめに BOX 0.1 そもそもなぜ「ちがい」と「しくみ」の両面から見ていくのか 第Ⅰ部 因果推論の基本的な考え方 1 因果と相関と「特性の分布の(アン)バランス」 1.1 まず、「対象のありよう」を丁寧に考えよう 1.2 相関と因果と、特性の分布のバランス 1.3 基本的なゴールとしての「特性の分布のバランシング」 BOX 1.1 「共変量のバランシング/処置Tと特性Cが独立」のイメージをつかむ 1.4 そもそも何が揃うと「因果関係」といえるのか? BOX 1.2 因果概念を
失敗や敗北は、成功や勝利よりもはるかに創造的で驚異的だ! 『ファインディング・ニモ』『シュレック』といった傑作アニメから前衛アートまでを縦横に読み解き、資本主義と異性愛規範に支配された現代における「成功」と「失敗」の二分法を解体する。バトラー以降のクイア理論を代表する批評家ハルバースタム、待望の初邦訳。 ■人物紹介 本書の人物紹介は、こちらをご参照ください。 » PDFファイル(1MB) 導 入 低俗理論 第一章 反乱のアニメ化と反乱するアニメーション 第二章 「この野郎、俺のファルスはどこだ?」――忘却、敗北、堂々巡り 第三章 失敗のクィアアート 第四章 シャドウ・フェミニズム――クィアな否定性とラディカルな受動性 第五章 「私のなかの殺人者は、あなたのなかの殺人者」――同性愛とファシズム 第六章 失敗を活性化する――エンディング、逃れること、生き延びること 謝 辞 原 注 訳 注 訳者
第1巻理論・方法 北田暁大・筒井淳也 編 定価3,740円 ISBN 978-4-00-011441-7 第3巻宗教・エスニシティ 岸政彦・稲場圭信・丹野清人 編 定価3,740円 ISBN 978-4-00-011443-1
世界暦と黙示的文学が終末意識を突き動かすとき、ヨーロッパの歴史は大きく躍動した。古代末期に源流をもつ地中海=ヨーロッパの歴史を、人びとを駆動し「近代」をも産み落とした〈力〉の真相とともに探究する。「世界」を拡大し、統合した〈力〉とは何か。ナショナリズムと国民国家を超えた、汎ヨーロッパ世界展望の旅。 はじめに――ヨーロッパ史とは何か 地図 「中世」のヨーロッパ 第1章 大帝を動かす〈力〉――伏流水 一 大帝と呼ばれた皇帝たち――ローマ皇帝の当為 二 ユスティニアヌス――帝国の復興 三 カール――世界統治の理念 四 オットー一世――教会と王国支配 五 黙示的文学の広がり 第2章 終末と救済の時間意識――動力 一 「最後の日は近い」――ヨーロッパを駆動した世界観 二 世界年代記の出現 三 「いま」がもつ意味――キリスト暦の始まり 第3章 ヨーロッパ世界の広がり――外延 一 古代末期から長い「中世
治安戦とは、占領地、植民地の統治の安定を確保するための戦略、作戦、戦闘、施策の総称である。日本軍が行った治安戦(三光作戦)の過程を丹念に辿り、加害の論理と被害の記憶から実相を浮彫にする。解説=齋藤一晴。 プロローグ 山西省の治安戦における宮柊二と田村泰次郎 歌集『山西省』に歌われた治安戦 田村泰次郎「裸女のいる隊列」に描かれた治安戦 治安戦と三光作戦 第一章 日中戦争のなかの治安戦 1 日中戦争の開始 中国における二つの戦場と治安戦 盧溝橋事件 治安維持工作の始まり 2 一九三八年の作戦と戦闘 長期総力戦へ 華北の占領地統治 特務機関の宣撫工作 3 一九三九年の作戦と戦闘 泥沼の戦争へ 天皇制集団無責任体制 重慶爆撃 汪精衛政権樹立工作 海軍の海南島占領 南寧占領と北部仏印進駐の強行 関東軍の暴走によるノモンハン事件 4 華北における治安工作の開始 日支新関係調整方針 「治安粛正」の目的
フレーゲからラッセル、そしてウィトゲンシュタインへ――二十世紀初頭、言葉についての問いと答えが重なりあい、つながりあっていった。天才たちの挑戦は言語哲学の源流を形作っていく。その問いを引き受け、著者も根本に向かって一歩一歩考え続ける。読めばきっとあなたも一緒に考えたくなる。とびきり楽しい言葉の哲学。 はじめに 第一章 一般観念説という袋小路 1 どうして言葉は新たな意味を無限に作り出せるのか 新たな意味の産出可能性という問題 言語は有限の語彙と文法からなる 2 「猫」の意味は何か 「富士山」と「猫」 指示対象説 3 個別の猫と猫一般 太郎は「猫」の意味が分からない 個別性と一般性のギャップという問題 4 心の中に猫の一般観念を形成する? 「猫」は猫の一般観念を指示するという考え 批判その1――一般観念とは何か 批判その2――一般観念説はコミュニケーションを不可能にする 批判その3――観念も
人生を賭ける夢に出会えたことの幸福と困難――。いつの時代にも少数派ながら「卒業したら就職する」という、普通とされる生き方を選ばない者がいる。夢は諦めに終わるのか、形を変えて続くのか? 数年にわたる二十代から三十代のバンドマンへの貴重なインタビュー調査をもとに現代の「夢追い」のリアルな実態を描き出す。 はじめに Ⅰ 「夢追いの社会学」の試み 序 章 夢追いの社会学に向けて 1 夢追い研究の到達点と課題 2 夢追いを「若者文化と進路形成」の問題として捉える 3 分析枠組み――「若者文化と進路形成」に向けて 4 調査の概要 第1章 夢追いの戦後史――若者はいかなる将来の夢を抱いてきたのか 1 将来の夢を跡づける 2 複数のデータをつなぎ合わせる・重ね合わせる 3 将来の夢の変化の全体像――JGSS-2006による分析 4 夢追い志向か、それとも安定志向か? 5 将来の夢のゆくえ――現代の夢追いの
コロナ禍、人新世の環境破壊と気候変動、そしてウクライナ戦争とガザ人道危機……かつて経験したことのない事態が相次ぐなか、昨年末には防衛費の倍増が示され、憲法の核心部分も骨抜きにされつつあります。 戦争を終わらせ、決して始めない。すべての人の人権が当たり前に守られる。そんな社会に変えていくために、「私」はもう無力なのか? 複雑な危機の時代に、それでも知りたい、と考え続ける読者に応えたい。世界と関わっていくための窓であり続けたい。 そんな思いから、2024年1月号より、月刊誌『世界』はリニューアルします。社会の多様性を反映した執筆陣とともに、いっそう身近で、血の通った雑誌を目指し、アカデミア・社会運動・ジャーナリズムを結んでいきます。アートディレクションには須田杏菜氏を迎え、女性や若い世代をはじめ、幅広い読者とのより豊かなコミュニケーションの場をつくりだしてまいります。
人はまちがえる。それは、どんなにがんばっても、脳がまちがいを生み出すような情報処理を行っているから。しかし脳がまちがえるからこそ、わたしたちは新たなアイデアを創造し、高次機能を実現し、損傷から回復する。そのような脳の実態と特性を、最新の研究成果をふまえて解説。心とは何か、人間とは何かに迫る。 はじめに 序章 人は必ずまちがえる 1 ヒューマンエラーの実態 2 対策の限界 3 脳の何が問題なのか? コラム0 どこからが脳のドーピングか? 第1章 サイコロを振って伝えている?──いい加減な信号伝達 1 働いている脳の信号伝達 2 どのように調べればわかるのか? 3 ニューロンは協調して働くしかない コラム1 ブレイン─マシン・インタフェースはなぜ難しいのか? 第2章 まちがえるから役に立つ──創造、高次機能、機能回復 1 脳活動のゆらぎと創造 2 記憶はまちがえてこそ有用である 3 まちがえる
普遍的であるはずの「論理」と「合理性」。それは文化によって大きく異なり「価値観」とつながる。「文化の多様性」という言葉に逃げ込まず、それぞれ4つの原理を代表する日本・アメリカ・フランス・イランの思考表現スタイルから4タイプの論理と合理性を明らかにする。ポスト近代を生き抜く知恵となる比較文化論の集大成。 序 章 論理と合理性、能力の文化的基盤 1 小論文に見る文化の衝突 2 思考表現スタイル──文化に根ざした論理と推論の型 3 学校の役割──主流文化の伝達 4 四つの領域と四つの教育原理 5 本書の構成 6 開かれたローカルな世界を生きるために 第一部 教育文化のモデルの構築 第1章 〈論理〉と〈合理性〉の起源と類型──教育のメタ機能 1 文化の位置づけ──個人と制度、社会、文化のつながり 2 論理と推論の社会的起源──デュルケムの知識社会学と集合的認知 3 集団間の衝突はなぜ起きるのか──
原爆投下を多くの人々が肯定し、キノコ雲が高校の校章になるアメリカ。日本との核認識の大きな隔たりは何に起因するのか。教育での語り、映画やコミック・歌に潜む独自の核イメージ、軍と市民の距離、歴史的に隠されてきた被ばく被害……シカゴの大学で核倫理を教える著者が、アメリカの核認識を縦横無尽に論じる。 序 章 核意識の齟齬――日本とアメリカ アメリカ政治における原爆論説 表象としてのキノコ雲、象徴としての超人 倫理学と原爆論説 アメリカにおける語りと謝罪 この本の流れ 第一章 アメリカのキノコ雲 戦争の語り――日本とアメリカ アメリカの教育の中の原爆と核兵器 忘れられていく原爆の語り 困難の克服を目指すという物語のパターン 第二章 原子力の様々な表象 強力なアトム・無垢なアトム・手なずけられるアトム 核のセクシュアライゼーション 歌われる原子力 放射能でパワーアップ 日米の温度差 第三章 原爆と正義
1923年9月1日午前11時58分、関東大震災が発生。おさまらない揺れと迫り来る火災、そして朝鮮人襲撃のデマ……。画家、文筆家であった水島爾保布(みずしまにおう)は地震発生直後から、人々がしだいに分別を取り戻していくまでの様子を書き記すが体験記「愚漫大人見聞録」は発禁処分で世に出せなかった。幻の体験記は何を語るのか。 はじめに――水島爾保布と発禁版『新東京繁昌記』 翻刻 水島爾保布「愚漫大人見聞録」 一 日比谷公園にて 江戸っ子のやせ我慢 二 安政地震の昔語り 根岸の古老「ボー鱈先生」 三 浅草の混乱 大学生「ケーさん」の報告 四 津波の流言 迫る火の手 五 震災と革命待望論 興奮する「カン君」 六 水島、「破壊消火」に加勢す 七 朝鮮人暴動の流言 殺気だつ人々 八 上野公園の鳶口 襲撃された画家 九 流言と日本人 「鉄砲町」の友達 一〇 一缶五円のウエハース 画家「ジローさん」の話 おわ
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「岩波ジュニア新書読書ガイドブック2023」のPDFはこちらからダウンロードいただけます。 なお、「岩波ジュニア新書読書ガイドブック2023」は、2023年岩波ジュニア新書フェア「みんなで生きる世界をみつける」実施店にて配布予定です。
「ナチスは良いこともした」という言説は、国内外で定期的に議論の的になり続けている。アウトバーンを建設した、失業率を低下させた、福祉政策を行った――功績とされがちな事象をとりあげ、ナチズム研究の蓄積をもとに事実性や文脈を検証。歴史修正主義が影響力を持つなか、多角的な視点で歴史を考察することの大切さを訴える。 » 参考文献リストはこちら はじめに 第一章 ナチズムとは? 第二章 ヒトラーはいかにして権力を握ったのか? 第三章 ドイツ人は熱狂的にナチ体制を支持していたのか? 第四章 経済回復はナチスのおかげ? 第五章 ナチスは労働者の味方だったのか? 第六章 手厚い家族支援? 第七章 先進的な環境保護政策? 第八章 健康帝国ナチス? おわりに ブックガイド 小野寺拓也(オノデラ タクヤ) 1975年生まれ.東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了. 博士(文学).昭和女子大学人間文化学部専任講
私たちが日々実践している文字による言語活動は、長い時をへて形づくられてきたものだ。古代における漢字の受容から、往来物による学びの時代へ。近世の文字文化の多様な展開から、近代学校の成立へ。──世界の事例にも目くばりしながら、識字の社会的意味を広くとらえ、今も揺らぎのなかにあるリテラシーの歩みを描く。 はじめに 第一章 日本における書き言葉の成立 文字以前 文字の借用 日本語と漢字 漢字の移入 漢文訓読 変体漢文 宣命体 万葉仮名と仮名 仮名交じり文 さまざまな文体から「候文体」へ 近世における書体の一様性 第二章 読み書きのための学び 習書木簡にみる文字学び 一文不通の貴族たち 往来物の時代 書儀と往来物 手紙文による学習の広がり ヴァイ文字の学習と手紙 消息から往来へ 教科書的なるものとしての「往来」 第三章 往来物の隆盛と終焉 近世社会と往来物 庶民用文章型往来物 地理科往来物 地域往来
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