大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設計画が進む北海道釧路市は30日、「自然環境と調和がされない施設の設置を望まない」とする「ノーモアメガソーラー宣言」を6月1日に発出すると発表した。市によると、福島市に続き全国で2例目という。 メガソーラーを巡っては、過剰な森林伐採などの環境破壊が各地で問題化。宣言自体に法的拘束力はなく、釧路市は今後、設置エリアでの野生生物の保護について専門家の意見を聞くよう求めるといった条例の策定などを通し、実効性確保を目指す。鶴間秀典市長は報道陣に「設置が適切なものになることを期待している」と話した。 市内では、国立公園でラムサール条約登録湿地でもある釧路湿原周辺に太陽光パネルが多数設置され、事業者によるメガソーラー建設計画も進行中。湿原に営巣する国の天然記念物オジロワシ繁殖への影響を危惧した市民団体などが先月、計画中止を求める要望書を市などに提出している。