英ガーディアンによると、オーストラリア南東部ビクトリア州では3月、落雷が原因でブジ・ビム国立公園の2,200ヘクタールが焼失。多くのコアラが火傷を負い、エサであるユーカリの木がなくなった。同国当局は従来、シカやブタといった外来生物に限定して行っていた「空中駆除」を行うことを決定。コアラ約700匹をヘリコプターから射殺する措置を初めて行った。30メートル未満まで近づき双眼鏡などで判別して行われたという。 担当者は「個体への壊滅的な打撃は深い悲しみだ」としたうえで、「射殺は人道的で、迅速で、適切だ」と説明。専門家からも「何もしない方が楽だが、動物のストレスを最小化した手法だった」の声が上がっている。 コアラはカンガルーと並び同国の象徴的動物ではあるが、地域によって生息状況は異なる。最大都市シドニーがあるニューサウスウェールズ州や、2032年夏季五輪・パラリンピック開催地のブリスベンがあるクイー