偏差値や大学名に異様な執念を持つ人間たちを描くノンフィクション『学歴狂の詩』が発売されました。 刊行を記念して、著者佐川恭一さんと、渋谷教育学園幕張(以下、渋幕)・東京大学卒という学歴の直木賞作家小川哲さんの対談を公開します。 小川哲さんが『学歴狂の詩』を読んで思い出した、驚きのエピソードとは? (構成:長瀬海、写真:キムラミハル) 佐川恭一は学歴を通して世界を理解している!? 小川 いやぁ『学歴狂の詩』最高でした。めちゃくちゃ面白かったです。 佐川 ありがとうございます!! 6年前、小川さんに初めてお会いしたときに「佐川さんは学歴の話を書き続けた方がいいですよ」とアドバイスしていただいたんですけど、おぼえてます? 小川 もちろん。確か電子書籍で出ていた佐川さんの『サークルクラッシャー麻紀』を読んでいたのでそんなことを言ったんだと思います。小説家ってそれぞれ自分のなかにある何かしらの感覚を