宮城県石巻市牡鹿(おしか)半島の南に浮かぶ網地島(あじしま)。東日本大震災で電気、水道などのライフラインは寸断され、今も支援物資に頼らざるを得ない、全島が“避難所”とも言える状態が続いています。3日午後2時、1日2便の臨時ダイヤで運航している最終便に乗り込み、網地島を訪ねました。 (釘丸晶) 島には網地と長渡(ふたわたし)の2集落があります。島民約400人は無事でしたが、家屋十数軒が津波で全・半壊しました。 同島北側、網地港に船が着くと、食料品や飲料水を買い込んだ人たちがどっと下りだします。島民をはじめ、島に住む両親や祖父母を心配して来た人もいました。中には津波被害を受けた家屋の片付けに来る家族やボランティアの姿も。 当初は2カ所の避難所がありましたが、現在は全世帯が自宅に戻っています。しかし、ライフライン復旧の遅れが、島民の生活に支障を与えています。「朝9時に窓口業務を始めても10時半に