シンガポールのリー・シェンロン首相は23日、東京都内で開かれた国際交流会議「アジアの未来」(日経新聞社など主催)で講演し、日本は、侵略戦争の過ちを認める形で「歴史を過去のものとすべきだ」との見解を示しました。 リー首相は「日本はアジアの未来に不可欠の存在」としたうえで歴史問題に言及し、「日本は戦後、侵略した国々と十分に和解しなかった」と指摘。問題を未解決のままにしてきたことが日本とアジア諸国の「信頼を構築することを難しくしてきた」と強調しました。 リー首相は、侵略への謝罪を表明した村山談話は「日本が戦争の歴史を過去のものとするための重要なステップだった」「この問題は引き続き日本と近隣諸国、とくに中国、韓国との関係に影を落とす」としたうえで、「よりよい将来のために前を向くべき時だ」と訴えました。