【クアラルンプール=井上歩】マレーシア政府は28日、首都クアラルンプールとランカウイで開催された東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議の議長声明を発表しました。声明は、南シナ海での中国の埋め立て・造成工事に関して「数人の首脳が表明した深刻な懸念を共有する」と明記。関係国が南シナ海行動宣言(DOC)を「全面的かつ実効的に履行する必要性」を強調しました。 議長声明は、「ASEAN・中国関係を含むさまざまなASEANの枠組み、および平和共存の原則に従って、(ASEAN各国)外相が緊急に、建設的にこの(南シナ海)問題に対処するよう指示した」と表明。すべての当事国が「行動を自制し、武力行使や威嚇に訴えないことが必要」だと確認しました。 中国とASEAN諸国は2002年、南シナ海行動宣言(DOC)に署名。そのなかで「紛争を複雑化、エスカレートさせ、平和と安定に影響する行動を自制する」ことを約束してい