主食の取引を投機市場にゆだねるコメ先物取引の試験上場が、8日からはじまります。東京穀物商品取引所と関西商品取引所が申請していた試験上場(2年間)を農水省が認めたからです。 マネーゲームにゆだねる コメの需給と価格の安定は、生産農家にとっても、消費者や小売業者にとっても、重要な関心事です。食生活の安定にとっても大切な課題です。先物取引は、財界などがかねて求めていたものです。コメ市場に投機資金をよびこみ、価格の変動を利用した利益追求の場にしようとするもので、コメの需給と価格の安定を阻害する危険があります。 先物取引は、例えば6カ月先の価格を予測して売り(または買い)を行い、6カ月後の決済期限までに有利な価格をにらんで買い戻し(または売り渡し)、精算するものです。決済は現物の受け渡しか売買の差額を精算する方法のどちらかが選べますが、圧倒的に売買差額で精算されています。わずかな証拠金で数十倍の取引