スペインで22日、全国8000余りの市町村と13州の首長・議員を選ぶ大型地方選挙が行われます。報道によると、財政状況の悪化を理由に緊縮政策を続けてきた政権与党・社会労働党は国民の反発を受けて苦戦しています。15日からは失業中の若者などが連日、緊縮政策に抗議する集会を全国各地で開いています。(島田峰隆) 今回の選挙は、来年3月に予定される総選挙の前哨戦とされます。サパテロ政権は昨年から、世界金融危機と不動産バブル崩壊後の財政赤字の削減のためとして、増税や年金支給開始年齢の引き上げ、公務員賃金の削減などを実施。こうした政策の是非が主要な争点になっています。 社会労働党は、緊縮政策への“理解”を求めていますが、右派野党・国民党は論戦で、“政府の失策が国の危機を招いた”と批判。こうした主張が国民にある程度浸透し、南部セビリアなど社会労働党が10年以上与党を務める主要都市で国民党が勝利する可能性が指