仏元老院(上院、348議席)の改選選挙(170議席)の投開票が25日行われ、国政野党の社会党、緑の党、共産党などの「左派」が非改選を含め177議席となり、1958年に発足した第五共和制で初めて過半数を占めました。来年4月に行われる大統領選挙を前に、現職のサルコジ大統領にとって打撃となるのは必至です。(ロンドン=小玉純一、外信部=山田芳進) 上院選挙は間接選挙で、市町村議員の代表が有権者の95%以上を占めます。サルコジ政権誕生以来の地方選挙で左派が相次いで勝利していたため、今回の結果も予想されていました。 サルコジ大統領は今秋、財政危機を打開するために、欧州各国が相次いで発表している財政均衡の原則(予算に占める赤字を一定の割合以上認めないとするもの)を盛り込む憲法改正を目指していました。しかし今回の結果により、改正に必要な両議院の5分の3の賛成獲得は不可能となりました。同大統領の政治指導力の