2011年度予算の政府案が決まりました。一般会計の総額は92・4兆円で過去最大規模です。 国債の元利払いに充てる国債費は21・5兆円、国債費を除く歳出は71兆円を計上しました。「元気な日本復活特別枠」は2・1兆円で、当初想定した1兆円程度から大幅に膨らみました。 41兆円にとどまった税収に対して新規国債の発行額は44・3兆円と、2年連続で借金が税収を上回りました。税外収入は7兆円に上っています。 本末転倒の姿勢では 輸出大企業の利益が回復する一方で国民の暮らしは厳しさが続いています。5%台の失業率、300万人を超える失業者、中でも1年以上の長期失業が128万人に膨らみ、雇用改善の見通しは立っていません。民間給与の減少に歯止めがかからず、年収200万円以下の労働者が増えて全体の4分の1を占め、貧困の広がりもますます深刻になっています。 もとより財政は、米国や財界の要求で1990年代に膨張した