医療機関にかかったとき窓口で支払うお金の負担が重いために、治療を我慢する人たちがあとを絶ちません。受診の遅れや中断によって容態を悪化させ、命にかかわる重い症状にいたる悲劇も生まれています。お金のあるなしによって、命と健康が左右される事態を放置することは許されません。 消費税の増税や生活必需品の値上げラッシュなど国民の暮らしがますます大変になるなか、政府は患者の窓口負担の大幅軽減と無料化の実現に力を注ぐときです。 深刻な子どもの受診抑制 日本の公的医療保険制度では、かかった医療費全体の3割を患者が負担する仕組みです(70歳以上は1~3割、小学校入学前まで2割)。公的医療保険のある国のなかで、日本ほど重い窓口負担を強いている国はありません。 子どもが授業中にやけどをしたため学校が病院に連れていくと親に連絡したところ、経済的理由から止められた。子どもにインフルエンザの疑いがあったが、お金がないか