サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
アメリカ大統領選
kara-sen.cocolog-nifty.com
大げさでもなんでもなく、それこそ「あっ」という間です。 筋肉は、三〇歳くらいから減りはじめ、七〇歳で約三分の二になります。ところが、大腿部、お尻、背中の筋肉はとくに減少が著しく、七〇歳で、なんと半分になってしまいます。つまり、年に約一パーセントという速度で減っていくことになります。それでも、五年十年が経過して、はじめて、「ああ落ちたな」と感じるくらいのゆっくりした速度かもしれません。 普通に生活していればこの程度なのですが、健康な人に寝たきりの生活をしてもらうと、実に驚くような結果が出ます。 食事も寝たまま、排せつも寝たまま。すると、わずか一日で〇・五パーセントも筋肉が細くなるのです。二日なら一パーセントも細くなります。たった二日で一年分の筋肉が減ってしまうのです。(中略) なぜ、このようなことになるかというと、人間の体はなかなかうまくできていて、筋肉を使わないのなら、筋肉を減らす
秦は十六年、隋は二十八年、安土桃山時代三十年、ぼくは七十八歳、明治維新に生まれた人は、敗戦の年には七十八歳、ものの見方が大まかになっても当然だ。 これが最近、記憶がアイマイになったときの、ぼくのいいわけである。講演を頼まれたとき、前置きに使う。ちょっとの不正確さがあったとて、許してくれろ。そう最初に断っておく。このいいわけを見つけたおかげで、気が楽になり、なんでも話せるようになった。 この前置きを好んで使っているうちに気がついた。七十八歳、これをモノサシにして計れば、秦の十六年は五分の一にも足りない。隋も安土桃山時代も、ぼくの人生の半分にも足りまい。二百六十五年間の徳川時代は、たかだか三倍とちょっとということになる。若いとき、歴史上の事件は、はるか昔に起こったような気がしていたが、この前置きで、徳川家康がずいぶん近くに見えてくる。 若い時は大正生まれの人たちは、大先輩に見えていたが、今
以後、なんとなくフリーという人生を過ごしてきたのだが、実態は思っていたのより、ずっと過酷で、フリーの下にターがつく。つまり、中年オヤジのフリーターなのである。定職がないから定収入がなく、あまりのストレスで二回吐血した。退院してからしばらく、深夜テレビ劇場で昔の時代劇映画ばかり見て過ごした。 そのときに考えた。 時代劇の素浪人がやたら人を斬るのはなぜか。素浪人が素浪人を殺すのは、素浪人仁義に欠けているのではないか。 その理由は、素浪人が素浪人の営業妨害をするからだ、と気がついた。定職を持たない素浪人の敵は素浪人なのである。 とすると、フリーターの敵はフリーターになる。フリーになったときは、サラリーマン時代の反動で無頼になって、フリーター仲間と好き放題をした。そりゃいい気分で、ようやく本来の自分を取り戻した、と思っていたのに、利害がからむと、フリーターは、たちまち敵と化す。 敵はすぐに
――肩こりがひどいんです。マッサージ3000円分とお風呂30分とではこういう違いがあるとか、教えてもらえませんか? 鳥居 そんな比較をしたことはないなぁ。お風呂が肩こりに効くことは間違いありませんよ。 お風呂には三つの効果があります。まずは水圧。お湯につかっているときには胴回りが3~6cm縮まる圧力がかかっていて、肺が小さくなるんです。すると空気を取り入れようと心臓が活発に動き、血液の循環がよくなります。 ――そういえば、息が切れますよね。二つ目は? 鳥居 浮力です。水中では浮力の関係で体重が9分の1になる。関節へかかっていた負荷が弱まり、固くなった筋肉がゆるみます。三つ目に温熱効果です。温まって血行がよくなると老廃物が排出されやすくなる。 ――温泉に浸かると、また別の効果があるのはなぜ? 杉浦 たとえばアルカリ性の温泉に入ると皮膚の表面の古い角質や皮脂が溶けて肌がツルリとします。龍神温泉
あれは、ちょうどウタコさんがきている午後だった。お祖母さんがおもむろに彼女に言った。 「大きくなったでしょ」 「ん?」ウタコさんが、お祖母さんの口の方に耳を向けた。 「顔の、腫れ」 するとウタコさんは首を傾げながらこう答えた。 「あたしには、あんまりわかんないけどねえ。こないだと変わんない気がするけどねえ。うーん」 するとそこへ、お茶を運んできたお祖父さんが憮然として口を開いた。 「またはじまったか。大きくなったでしょ、てか。鏡見せてよ、か。何度も何度も、この人にはあきれるねえ。毎度言うけど、生憎、我が家には鏡がひとつもなくなってしまったんだよ。みんな割られちゃったの」(中略) お祖父さんが畳に転がった鈴を拾ってシャンシャンと、いらいらした感じで鳴らしはじめた。 「あのな、ばあさんよ。ばあさんの顔を見るのは、オレとウタコさんと、それと、えーと、タカシ、いや、マサオ、いや、えーと、誰だ
俵萌子さんは、乳房を切除して6年目のある日、群馬県・赤城山の俵萌子美術館で50代の女性からこんな質問を受けた。 「私は乳房を失ってから、どうしても温泉に入れません。俵さんはどうですか」 女性は32歳で乳がんになったという。俵さんが、「ねぇ、もし7、8人おっぱいのない人がいたら、あなたも一緒には入れるの」と聞くと、女性は答えた。 「そうですね。私にも勇気が出るかもしれません」 ホームページで呼びかけたところ、全国の乳がん患者400人余りから「私も温泉に入りたい」というメールが届いた。 驚いた俵さんは、半年後、伊香保温泉で「1・2の3で温泉に入る会」を開いた。全国から80人が集まり、久しぶりの温泉を心から楽しんだ。 俵萌子/それでも温泉に入れない『週刊朝日2007.11.30』
九州大助手が福岡県内で言語地理学上の調査をしたところ、全体的には「パイナップル」が多数派だが、宗像市以北では「パラシュート」が優勢という結果が出た。なぜこの地域だけパラシュートなのかは、はっきりしない。 B級重大ニュース『週刊新潮2007.11.8』
松居 読み手の気持ちが言葉と一緒に伝わってくるんです。ですから、読み手がほんとにその絵本が好きで読んでいる時には、もう生き生きとその言葉と絵とが聞き手の子どもの中に入っていくわけですね。ひじょうに深く入っていく。 たいへん面白い例があるんですけれど、二歳、三歳、四歳ぐらいの子どもっていうのは自分の好きな本を繰り返し繰り返し読ませます。もう毎日ほんとに繰り返し読ませます。そうしますとね、覚えてしまいます。そしてこんど自分の口でそれを語ります。その語り方に特色があるんです。原文と一言半句違わないように語るんです。これは共通しているんです。私もその体験はありますし、私がよく本にも書いておりますが、俵万智さんが三歳の時に『三びきのやぎのがらがらどん』を字が読めないのに全部言えた。それは、その前に、「一年間、毎日何度も母に読んでもらっていた」からです。で、三歳のある日、突然自分の口から出てきた。そ
猪瀬直樹が指摘しているように、私もこの「突合」には違和感を覚えた。 別の答弁でも使われた「名寄せ」もそうだ。こうした言葉には、猪瀬直樹は官僚体質の典型を見たわけだが、私は同時に参院選が危ない(?)安倍政権の本質も見た。 古舘伊知郎は「突き合わせでいいんでは」と言ったが、「突合」も「名寄せ」ももっと適切な日本語「照合」でいい。官僚言葉とは身内で使う符丁であり、身内(政府)だけに通ずるものだ。 清野徹のどっきりTV語録『週刊文春2007.7.19』
美輪 あの人が死ぬ前に、お別れに私の楽屋に来てくれたとき、「何で十八年間もの長い間つきあわせていただいたんでしょうね」という話をしたんです。 美輪 そしたら、「膝の上に上がるから頭をなでてやったら、いい気になって肩まで登ってくるやつがいる。それを放っておくと今度は頭まで登って、顔までなめ出すやつがいる。おれはそういうやつが大嫌いなんだ。君は、そういうところがなかったからね」と言ったんですよ。 私もそういう人は大嫌いなんですよ。私には、親子であろうと、兄弟であろうと、夫婦であろうと、他人であろうと、腹六分でつきあうべきだという信念がありますからね。「腹六分でつきあっていれば、親しき仲にも礼儀ありで、見られたくないところは人に見せなくてすむし、また見なくてもすむ。近親憎悪で大変なことになることもなくなる。助けを呼ばれれば出ていけばいいんですよ。それが人間の一番基本的なつきあい方だと思いますよ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『kara-sen.cocolog-nifty.com』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く