昨年末に中国の空母「遼寧」が随伴艦5隻とともに母港の青島を出港し、東シナ海から沖縄をかすめ西太平洋に出た後、バシー海峡を通過して南シナ海に入るという、初の本格的な示威活動を開始した。同艦が九州からフィリピンにつながる第一列島線を越えて行動したのは今回が初めてである。中国国内では2隻目、3隻目の空母も建造中と伝えられる。日本国内では中国空母の脅威を唱える論調が出始めているが、本当にそれは脅威なのだろうか。あまり知られていないが、最近、米海軍において洋上での戦い方に変化の兆しが見えてきた。この状況をふまえて日本にはどのような選択肢があるのか、について小論で考察してみたい。 F-35Bの岩国配備 今年1月、米軍はF-35Bの1個飛行隊10機を海兵隊岩国基地に前方配備した。残り6機はこの夏までに到着することになっている。実は「F-35B」の配備は軍事戦術的には、将来の海上戦闘の様相を大きく変化させ
![【月刊正論4月号】新鋭ステルス戦闘機「F-35B」の配備と軽空母時代の幕開け かわぐちかいじ氏の人気漫画『空母いぶき』のリアリティー 元海将補・岩崎洋一(1/5ページ)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/8667924c293dabc576abfb6a075d3fc6bb7fef88/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.sankei.com%2Fresizer%2FhokLG6imLwtGkAwSa8s8dNc6Ru4%3D%2F1200x630%2Fsmart%2Ffilters%3Aquality%2850%29%2Fcloudfront-ap-northeast-1.images.arcpublishing.com%2Fsankei%2FNDGRL5EG6NMHHKPMJGWTSUDGCI.jpg)