放射能問題、安心の鍵はどこに?=「キュレーター」を軸にした信頼の新しい構築の動きに注目 / 記事一覧 ■リスクを直視しない「言霊の国」 「世紀をひらく原子の火 寄せる新潮鹿島灘 このあたらしい光をかかげ みんなで進む足なみが あすの文化をきずくのだ いばらきいばらき われらの茨城」 これは1963年に作られた茨城県民の歌の3番の歌詞だ。県出身者によると、茨城県で1980年代以降、3番が歌われることはないそうだ。茨城県東海村では日本初の原発である原電1号炉が1960年に着工された。 私は福島の原発事故を受け「放射能をめぐるリスク・コミュニケーション」を、効果的に広げる方法を考えている。これは分かっているリスクを社会に共有し、適切な社会合意を導くことだ。私はこの問題の現状について「健康被害の可能性は極小なのに、恐怖が社会に広がり、無意味な騒擾が続いている」と考えている。リスク・コ