上田秀明人権人道大使の国連拷問禁止委員会での発言問題が世間を騒がしている。発言が適切でなかったことは確かだが、これについて該当部分のやり取りだけを面白おかしく取り上げて、「国際的大問題だ!」「辞任すべきだ!」といった短絡的反応のみを繰り返すことは、あまり建設的でないように思う。そこで、話題となっている「人権人道大使」という職務について、少しだけ考えてみたい。 まず、このポジションの設置と大使任命の経緯については、こちらのブログが参考になるので一部抜粋して紹介したい。 人権人道大使という仕事は、世界に日本の人権外交のありようを示すためには必要な仕事である。国際刑事司法による「法の支配」を目指す国際社会の潮流に圧され、日本政府は、これまで“兼任”の担当業務でしかなかった人権人道大使を全権大使の地位に格上げした。こうして2008年、初めて日本に『人権人道大使』という肩書きが正式に生まれた。 20
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