7、8年前に中国天津市環境局のお手伝いをしたことがある。市の大気汚染、天津市が面する渤海湾の水質問題などを環境局の幹部と定期的に議論していた。天津市を訪問する際には北京空港から高速道路で向かうことが多かったが、冬場にはよく「霧」により北京と天津間の高速が通行止めになり、列車で向かうこともあった。 「霧」と言われていたが、「霧」が出ている天津市に入ると石炭の匂いが立ち込めており、暖房用の石炭も「霧」の原因だろうと思わざるを得なかったが、今年ほどひどい汚染の状況ではなかった。実は、大気汚染は中国と日本だけの問題ではない。欧州でも国家間の大気汚染が問題になっている。 毎週1基の石炭火力が新設される中国の電力需要 中国で大気汚染を作りだしているのは、発電所を主体にした大量の石炭燃焼と自動車の排気ガスだろう。中国の発電量は世界一だ。日本の発電量の4倍以上、世界の発電量の5分の1以上を占める。中国の2
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