米大リーグ、マリナーズの岩隈久志投手が12日のオリオールズ戦で、無安打無得点試合を達成した。日本選手では野茂英雄が1996年と2001年に記録して以来、2人目の快挙だ。 日本人大リーガーに厳しい話題が続く中、酷暑も一瞬忘れさせてくれる明るいニュースである。絶妙な制球と緩急を駆使した投球術に、本場の評価も高い。 野茂の近鉄の後輩にあたる岩隈は、渡米4年目の34歳、ベテランの域にある。13年にはオールスター戦に選出され、昨年も自己最多の15勝をマークした。 大リーグではダルビッシュ有、田中将大がひじの故障と戦い、上原浩治は7日の試合で打球を右手首に受け、骨折した。野手でも青木宣親が死球禍に苦しんでいる。岩隈の偉業は、彼らの励みにもなるだろう。 何より、より高い戦いの場を求めて海外で奮戦する若い選手の刺激となってほしい。球界では野茂をパイオニアに多くの選手が渡米し、イチローや松井秀喜らが大きな足