体罰最終報告 暴力根絶の意識を浸透させよ(8月11日付・読売社説) これだけ多くの体罰が起きていた事実を、教育現場は深刻に受け止めるべきだ。再発防止につなげなければならない。 文部科学省がまとめた体罰調査の最終報告によると、昨年度、全国の国公私立の小中高校などの1割にあたる4152校で、6721件の体罰が確認された。被害にあった児童生徒数は1万4208人に上っている。 これまでの調査対象は公立学校のみで、体罰件数は例年、400件前後で推移してきた。今回は、大阪市立桜宮高校の体罰自殺問題を受け、児童生徒や保護者へのアンケートなども初めて実施した結果、件数が大幅に膨らんだ。 体罰への問題意識が高まり、掘り起こしが進んだとはいえ、件数の差はあまりに大きい。学校や教育委員会の従前の実態把握が不十分だったと言わざるを得ない。 学校や教委はアンケートを定期的に行ったり、子供たちから体罰に関する通報を受