エンジンから噴射される炎が夜空に描いた、上昇するH2Aロケットの軌跡=18日未明、鹿児島県・種子島宇宙センター(約2分間露光、魚眼レンズ使用) 宇宙ビジネスへの第一歩である。三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は18日、海外の衛星打ち上げを初めて請け負った国産ロケット「H2A」21号機を種子島宇宙センターから打ち上げ、韓国の多目的実用衛星「アリラン3号」などを予定の軌道に乗せることに成功した。 日本の宇宙開発の基盤を安定させるためにも、初の商業打ち上げに成功した意義は大きい。三菱重工業の大宮英明社長は「海外の衛星打ち上げの今後の受注につなげたい」と夢を語った。 ロケットや衛星などの宇宙開発技術は科学技術力の指標であり、「ものづくり」を牽引(けんいん)する分野である。日本の産業が世界で生き残るために、アジアのトップを切り開いてきた強みを生かし、今後も伸ばしていくべきだ。