「森友学園」への国有地売却で、財務省がいかに異例の対応をしていたか。その実態を示す資料が次々に出てきた。 改めて問う。問題の国有地はどのような経緯で破格の安値で売られるに至ったのか。財務省には説明の義務がある。 学園の籠池泰典氏は16年3月、財務省の担当室長と面会した。朝日新聞が入手したその際の録音によると、籠池氏は当時賃貸契約を結んでいた国有地の地中からごみが見つかったと説明し、安倍首相の妻、昭恵氏の名前にも触れて対処を求めた。 室長は、売却が原則の国有地について「貸し付けすることが特例だった」とした上で、ごみが見つかったことは「重大な問題と認識している」と応じた。 この面会の9日後、学園は土地の購入を申し入れ、3カ月後、鑑定価格から約9割引きの安値で売買契約が結ばれた。 この経過について、籠池氏は今年3月の証人喚問で「神風が吹いた」と表現した。財務省の佐川宣寿理財局長は国会で、16年3