成田発着枠拡大 アジアの空港に負けぬ改革を(4月4日付・読売社説) アジアの巨大空港との競争で生き残るには、利便性を高める努力が一層必要である。 成田空港の発着枠が国際線中心に年25万回から27万回へ拡大した。 2010年秋に羽田空港が再国際化されたのを受け、危機感を抱く地元・千葉県などが容認した30万回への発着枠拡大の一環だ。 国際線の旅客数は10年に韓国・仁川に抜かれた。上海、シンガポール、バンコクを含めたアジア主要5空港中、最下位に甘んじている現状は深刻である。 開港時の反対運動の影響などで滑走路や発着時間が今なお制限され、乗り入れ希望があっても発着枠を増やせなかったことが、その主因と言える。ライバル勢は次々と空港機能を強化している。 注目したいのは、今回の増枠分から「オープンスカイ」を導入したことだ。政府間交渉による配分ではなく、航空会社の要望をもとに空港が自由に路線や便数を割り当