国土交通省は20日、2013年に日本を訪れた外国人旅行者が初めて1000万人を超えたと発表した。 円安や観光ビザ(査証)の発給要件の緩和で、東南アジアからの旅行者が大幅に増えた。政府は次の目標として「30年に3000万人」を掲げているが、英語表示を増やしたり観光案内を充実させたりするなど、課題はたくさんある。 成田空港での式典で、1000万人目となったタイ人の実業家パパン・パッタラプラーシットさん(58)は太田国交相から記念品の目録を受け取り、「日本は世界で一番サービスが良い国だ。また来たい」と笑顔で語った。 政府は03年に「観光立国」を掲げ、「10年までに1000万人」を宣言した。リーマン・ショックの影響で観光客は一時落ち込んだが、3年遅れで実現した。「30年に3000万人」は、今年6月の「日本再興戦略」で設定した目標だ。 ただ、観光面で日本に不満を持つ外国人は少なくない。独立行政法人・
琉球王国時代(1429~1879年)の聖地で世界遺産の「斎場御嶽(せーふぁうたき)」(沖縄県南城市)で、観光客の増加に伴い、立ち入り禁止の祭壇に上がったり、大声で騒いだりするなどマナーの悪さが目立っている。 斎場御嶽は住民の信仰の場で、「沖縄の精神文化の象徴」とされる。管理する市は「単なる観光地ではなく、神聖な場所だと理解してもらいたい」として、かつてのしきたりにのっとり、男子禁制とする検討を始めた。 市観光協会によると、年間1万~2万人だった斎場御嶽の入場者は世界遺産登録やパワースポットブームなどで、昨年度は約43万8000人にまで急増した。 観光客による“悪行”も目立つようになり、礼拝に訪れた人の横で大声を出したり、御嶽を「滝」と勘違いして水着姿で訪れる人までいたりするという。ガイドの普天間栄進さん(75)は「最近は純粋に祈りに来る人が減っている。信仰の場として世界遺産に選ばれたのに本
外国人客誘致 観光ニッポンの魅力高めたい(3月8日付・読売社説) 繁華街などで、中国語や韓国語の会話を耳にする機会が増えたと実感する人は多かろう。 2010年に日本を訪れた外国人旅行者数が、過去最高の860万人に達した。政府が目標とした1000万人には届かなかったが、アジアからの観光客急増が追い風となった。 政府は、外国人客誘致を新成長戦略の柱に据え、16年に2000万人、将来は3000万人まで増やす目標を掲げている。 海外から観光客を呼び込めば、消費拡大や雇用創出など日本経済に大きな波及効果をもたらす。国を越えた人的交流で、相互理解が深まるメリットもある。観光立国を目指し、政府はさらなる努力を続けるべきである。 観光客の出入りを見ると、日本は圧倒的な「出国超」だ。昨年、海外に出かけた日本人は1664万人、受け入れた外国人はその半分に過ぎない。日本の魅力を引き出し、格差を埋めることができれ
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