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集団的自衛権反対で騒いでいる人々は、日本が具体的にどこの戦争に「巻き込まれる」ことを想定しているのだろうか。朝日新聞は「地球の裏側」の戦争に日本が巻き込まれると、本気で信じているのだろうか。尖閣諸島で戦争が起こるとすれば、それは巻き込まれるのではなく、日本の戦争である。 しかし本当のリスクは尖閣ではなく、朝鮮半島だ。その意味で最近、中国と韓国が接近し始めたのは不気味である。北朝鮮が崩壊するのは時間の問題だが、そのとき中国が朝鮮半島全体を支配下に収めようとする可能性があるからだ。本書は、そういう動きが100年以上前にもあったことを示している。 茂木健一郎氏のように「日本が西洋をまねてアジアを植民地支配するために侵略した」という幼稚な歴史観はいまだに広く残っているが、よくも悪くも明治の日本にそんな実力はなかった。当時のアジアで最大の脅威は、ロシアの南下だったのだ。19世紀初めからロシアは樺太に
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