2010年の外国人旅行者が前年比26%増の861万人まで増え、当初の目標であった1,000万人には届かなかったものの、観光庁をはじめとして、2003年以来実施している「ビジット・ジャパン・キャンペーン」における国内外での観光客招致活動を評価する声も聞かれる。しかし、この結果を額面どおり評価して良いのだろうか。  (資料出所:平成22年度観光白書) たしかに、観光客数の変化をグラフで見ると、平成15年(2003年)からはグラフの上昇角度が上がっており、自然増だと平成22年時点ではおよそ650万人程度だったと予測されるところを、政府のキャンペーンで200万人の招致に成功したという解釈も成り立つ。しかし、7年間で200万人ということは、年間約30万人しか純増できておらず、年間7,800万人の旅行者を受け入れるフランス等と比較すると議論のベースとなるケタが違っており、「観光立国」としては少々心細
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