菅直人首相は19日の衆院予算委員会で東日本大震災のがれき処理に関し、被災自治体の一時的な費用負担も求めず、当初から国が全額負担できるかどうか検討すると表明した。しかし、野党側は震災から4カ月が過ぎてもがれき処理や義援金の配分が遅々として進まない実態を指摘し、政府の対応の鈍さを追及。責任は重大だとして早期退陣を求めたが、首相はサッカー女子ワールドカップ(W杯)で優勝した「なでしこジャパン」にあやかり「私も諦めないで頑張りたい」と政権維持への意気込みを示した。(岡田浩明) 復旧の遅れは認める 「自治体が一時的でも負担しなければならないことで、がれき処理が進んでいないとすれば本来の姿ではない」 首相は、公明党の江田康幸氏ががれき処理に関し、市町村にいったん費用負担を求め後から国が補填(ほてん)する方式が遅れを招いていると指摘すると、自治体に仮払いをさせない形も含め検討する考えを示した。当初から国