正義のアイデア 著者:アマルティア セン 販売元:明石書店 (2011-12-01) 販売元:Amazon.co.jp ★★★★★ 正義論の巨匠、センの研究の集大成。格差の拡大する世界で「正しい分配」を考える人には必読書である。原著の書評をそのまま転載しておこう。 正義とか公正という概念は、経済学だけではなく哲学や政治学にとってもつまずきの石である。「格差社会」を指弾する人々は、所得分配は平等であればあるほどいいと思っているのだろうが、働いても働かなくても所得が同じになったら、誰も働かなくなるだろう。他方、所得分配を市場だけで決めて課税も福祉給付もしないと、貧富の差は非常に大きくなる。この両極端が望ましくないことは自明だが、その間のどこに「最適」の分配があるのか、という問題には理論的な答がない。 どういう分配が望ましいかを決めるには、人々の意思を集計する必要があるが、そういう集計は不可能だ
断っておくが、私は市場主義経済が現存するシステムでは最高のものであると信じている。そして、勤勉で創意工夫を継続する努力を苦にしない日本人には合っていると思うし、日本人を幸せにするシステムと同様考えている。 これは何も、経済や金融の本を読んで理解したと言うよりも、商社マンとして社会人のスタートを切り、20代半ばで当時の西ドイツに留学した際、以前から興味のあった「東ベルリン」を二泊三日で訪問し、その時に感じた強烈なカルチャーショック、その後30代半ばから5年間担当した中国とベトナムの市場開放による成功と国民がそのことにより享受した恩恵を実感として体験した事が、今尚、私の考えを支配しているからだと思う。 中国成功の立役者は鄧小平である。そして、1978年の訪日が彼の考えを確固たるものにしたと思う。古臭いカビの生えたイデオロギーに決別し、経済とその基盤となる技術こそが中国の繁栄を約束すると考え、そ
米Hewlett-Packard(HP)は12月9日(現地時間)、モバイル向けOS「webOS」をオープンソース化すると発表した。 同社はwebOSのソースコードをオープンソースライセンスの下で開発者コミュニティーに提供する。また、アプリケーションフレームワークの「ENYO」も寄贈する見込みだ。HPはwebOSの開発およびサポートを継続する。 メグ・ホイットマンCEOは発表文で、「webOSは、モバイル向けに土台から構築された唯一のプラットフォームであり、クラウドとの親和性が高く、スケーラブルだ。このイノベーションを提供することで、オープンソースコミュニティーが新世代のアプリケーションとハードウェアを促進できるようにする」と語った。 同社の開発者関連チームは公式ブログで、HPはwebOSコミュニティーの一員として、プラットフォームのフラグメンテーション(断片化)を回避するための透明性の高い
たまの用事で飛行機に乗り、窓際の席がとれないときに無聊(ぶりょう)をなぐさめてくれるのは、小欄の場合、イヤホンで聴く落語である。寄席になかなか通えない消極的ファンにとって、空の上で誰の邪魔も入らず人気者や名人上手の一席をじっくり聴けるひとときはありがたい。 ▼先日もニッポン放送の深夜番組で一世を風靡(ふうび)した鶴光師匠が古典落語をやっていたが、相変わらず小話はさえている。ある噺(はなし)家が会社のパーティーに呼ばれ、得意の謎かけで社長を持ち上げようとした。ろうそくとかけて、社長と解く。そのこころは-。 ▼正解は、「わが身を削ってまわりを明るくする」なのだが、つい口が滑ってしまった。「まわりを削ってわが身を明るくする」とやって、外に放り出されましたとさ。 ▼社長を政治家に置き換えても残念ながら後者が大多数だ。一川保夫防衛相は、不適切発言をした前沖縄防衛局長に停職40日の厳罰を科したが、監督
東電火力売却 電力の安定供給が大前提だ(12月10日付・読売社説) 経営効率化と電力安定供給の両立ができるか。先行きは不透明だ。 東京電力と政府の原子力損害賠償支援機構は9日、11月にまとめた「緊急特別事業計画」を具体化するための、アクションプラン(行動計画)を決めた。 東電が、福島第一原子力発電所の事故による賠償や廃炉にかかる費用を確保する方策である。今後10年の経費削減額を約1000億円上積みした点は前進だ。 だが、懸念もある。火力発電所の売却や新規着工の見送りを、計画に盛り込んでいることだ。 主力電源である火力発電の縮小は、電力の供給体制を左右する問題である。リストラの一環として、安易に実施すべきではない。 政府と東電は、中長期的な電源構成や経営形態のあり方も含め、総合的に検討してもらいたい。 計画によると、東電は代替電源として必要な電力を、発電設備を持つ一般企業が運営する電力卸売事
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