シャープが6日、韓国サムスン電子の出資受け入れを決めたのは、テレビやスマートフォン(高機能携帯電話)で世界トップのサムスンに液晶パネルを供給し、工場の稼働率を高めるためだ。財務体質が悪化したシャープはライバルとの資本提携に追い込まれ、サムスンなどに部品を供給する“下請け”として生き残りを目指す。 「液晶パネルを供給できればいい」。シャープの幹部は6日、記者団に提携の狙いをこう説明した。 液晶パネルは、韓国や台湾勢との競争が激化し、価格下落に拍車がかかった。しかし、シャープは環境の変化に対応できず、液晶パネルに集中的に投資。結果的に過剰投資となり、経営不振に陥った。 シャープは液晶パネル工場の稼働率を高めるため、堺工場(堺市)は台湾・鴻海精密工業との共同出資に切り替えた。亀山第1工場(三重県亀山市)も米アップルの資金提供を受け、事実上、アップル向け専用工場として生まれ変わった。 だが、アップ