NTTはきのう、PSTN(加入電話網)からIP網への移行計画を発表した。それによると、2020年からPSTNの交換機を廃止し、2025年までにオールIP化を完了するとのことだ。私はアゴラの記事でも書いたように、NTTはFTTHよりもIP化を優先すべきだと考えるので、この計画には賛成だが、移行期間が15年というのは長すぎる。 その根拠が、交換機の「寿命」が2020年に来るためというのも不可解だ。90年代から配備されたATM交換機はほとんど償却が終わっており、物理的な寿命までもたせる必要はない。問題は交換機より余剰人員だと思われるが、これもあと5年ぐらいで半数以上が退職する。廃止するサービスも短縮ダイヤルやキャッチホンなどマイナーなものばかりで、生活に支障をきたすわけではない。放送を全面的に止めてしまう地デジの周知期間が10年なのに、PSTNに15年もかける必要はない。 時間がかかる本当の原因