【ブリュッセル福島良典】フランスのサルコジ政権による少数民族ロマの国外送還を受け、欧州連合(EU、加盟27カ国)の行政府・欧州委員会は7日、加盟国政府に対し、EU法と人権を尊重し、ロマを社会に溶け込ませる政策を推進するよう呼びかけた。フランスの措置に関する合法性の判断を見送った。 欧州委のレディング副委員長(司法・基本権・市民権担当)は同日、フランス東部ストラスブールでの欧州議会本会議で、「ロマを標的にはしていない」との仏政府の説明を「前向きな動きだ」と評価した。今後、EU法の順守状況の監視を続ける考えを示した。 バローゾ欧州委員長も同日の本会議で「加盟国政府は少数派を含め人権を尊重しなければならない」「欧州には、人種差別主義や『外国人嫌い』の居場所はない」と強調したが、フランスの名指し批判は避けた。 欧州委員会報道官によると、バローゾ委員長は6日夕、パリでサルコジ仏大統領と会談した際、ロ