◇発想変え「インフラ崩壊」阻止を 学校、病院、図書館、庁舎、公営住宅、道路、橋、上下水道。われわれのまわりには多くのインフラが存在し生活を豊かにしてくれている。 だが、今大きな問題が明らかになりつつある。インフラの老朽化である。放置すれば危険、かといって更新する財源はない、減らすには反対が多いという八方ふさがりの状態が全国で起きている。 80年代、米国では古い橋の崩壊や使用停止が相次いだ。危機を認識した米政府は老朽インフラの更新に取り組んだ。この時期に事故が起きたのは不思議ではない。その50年前の30年代、当時のルーズベルト大統領が大恐慌後の大量失業を解消するため、全米でダムや橋などの公共事業を実施した。その橋が50年を経て老朽化し事故が起きたのだ。 日本も同じことが起きる可能性がある。日本の橋の大量建設期は60年代前半、東京五輪に備えて急ピッチに公共投資が行われた時期だ。首都高速道路の有