ラオス一変、脱北者9人強制送還…北の摘発強化 【ソウル=中川孝之】韓国政府当局者は29日、韓国を目指した脱北者9人が、経由地のラオスで警察当局に身柄を拘束され、北朝鮮に強制送還されたと明らかにした。 東南アジア諸国は韓国に向かう脱北者の経由地だが、北朝鮮側に身柄を引き渡すケースは初めてとみられる。脱北者の摘発を強化する金正恩(キムジョンウン)政権の強い働きかけがあったとの見方が強い。 当局者や聯合ニュースによると、9人は10~20歳代の男性7人、女性2人。全員が孤児とされ、中国に脱出後、遼寧省丹東で韓国人支援者に保護された。支援者らの引率で中国を南下し、9日、雲南省からラオス入り。同国側の検問で不法入国と分かり、拘束された。 ラオス側は当初、韓国政府による身柄引き渡し要求に応じる姿勢を見せたが、途中で北朝鮮当局者が9人と面会することを認めるなど、態度が一変。27日、全員を北京に国外追放した