テロの良く知られた定義の一つが、「政治的な目的を達成するために、政府や市民、あるいは個人に対して組織的な暴力行為を行うこと」です。 イスラームの観点から、テロはどのようなものであれ認められるものではありません。なぜならイスラームでは人の生命、尊厳、信仰、財産は不可侵のものであると教えているからです。テロはその中でも最も価値ある人の命を標的としています。クルアーンでは、「人を殺した者、地上で悪を働いたという理由もなく人を殺す者は、全人類を殺したのと同じである」(食卓章第 32 節)と述べられています。 人類への慈悲として下され、その本質に創造主を知り愛することが含まれている最後に啓示された宗教であるイスラームの教えは、テロや不正に血を流すことなど、社会の安定や信頼を揺るがすどのような行為も認めていません。ただしユダヤ教やキリスト教、あるいはイスラームの歴史において、宗教がテロや暴力行為を正当