アダルトビデオ(AV)出演強要問題について、AV業界内部から、背景には「日本社会に女性差別があるからだ」と声をあげた女性がいる。『ドラマ物AV』の脚本家、神田つばきさん(57)だ。 神田さんは9月中旬、都内で開かれたイベントで、「日本の『性の文化』は、男性が消費者側、女性が供給する側に固定されている。男性が女性を『消費物』のように見るようになる。それが続けば、強要問題のような被害がどんどん出てくる」と発言した。 神田さんは、39歳でAV業界に入ったという「異色の経歴」を持つ。これまでAV女優やSM雑誌のライター、メーカー(制作会社)の社長、そして脚本家として、15年以上業界に関わってきた。AV出演強要をめぐる問題をどう見ているのか、神田さんに聞いた。 ●「子どもを社会人にするまで働いてきた大切な世界」 ――そもそも、神田さんがAV業界に入ったきっかけは? ガンで子宮を摘出したことがきっかけ