イギリスが2026年完成を目指した高速鉄道「HS2」は、当初予算の3倍となる22兆円超に膨張し、開業も2040年代まで先送りされた。敷設距離は日本のリニアよりも短く、事業費は2.5倍超に達する。日本の新幹線を手本にしたはずのHS2が、世界最速にこだわった結末を、海外メディアが報じている。何が巨大計画を狂わせたのか――。 東北新幹線の那須塩原駅を通過する、E5系U2編成とE6系の併結運転による、東京行きの「はやぶさ・こまち」30号(写真=MaedaAkihiko/CC-BY-SA-4.0/Wikimedia Commons) 怒りに震えた運輸大臣の告発 「もし私が怒っているように見えるとすれば、それは、実際のところ怒っているからだ」 2026年5月19日、イギリス議会下院に立った英運輸相のハイディ・アレクサンダー氏は、自国が15年以上推し進めてきた高速鉄道「HS2」計画を厳しい口調で断罪した