インドネシアは、地盤沈下と渋滞に苦しむジャカルタに代わり、ボルネオ島のジャングルに総事業費300億ドル(約5兆円)を見込む新首都ヌサンタラを建設している。宮殿や真新しい道路、オフィス群が整う一方、中核部の住民は約1万人にとどまり、政府機能の移転も実現していない。壮大な未来都市は、なぜ完成前から「ピカピカの廃墟」と化しているのか。海外メディアの報道から読み解く――。 ガルーダ宮殿(ヌサンタラ)におけるインドネシア共和国独立79周年記念式典、2024年(写真=BPMI事務局 インドネシア共和国大統領/Vico/FoP-US/Wikipedia) 「鷲の宮殿」がそびえる無人の大通り インドネシア・ボルネオ島に生い茂る深い木々を抜けた先に、それは突然現れる。複数車線の真新しいハイウェイに、白亜のオフィス群。インドネシアが国を挙げて建設中の新首都、ヌサンタラだ。 その中枢、中核政府地区(KIPP)で