中国企業のつなぎ姿で家畜を追う男 南米ベネズエラで、不思議な光景が目撃された。地元の男性が、鉄道建設に携わった中国企業のロゴが入る青いつなぎを、誇らしげに着ている。だが、男は鉄道建設に従事している訳ではない。崩れた建屋のあいだで、今日も家畜を追っている。なぜか。 同国中部に位置する、ザラザの町。2016年5月にAP通信が報じたところでは、かつて高速鉄道の建設のためコンクリート製の枕木を造っていた工場は、すっかり廃墟となっていた。跡地では、瓦礫の隙間から生えた草を牛がはんでいる。 つなぎ姿の男は、元従業員のオマール・コレア氏。打ちひしがれた様子でAP通信の取材に応じた彼は、「彼ら(中国人の雇い主)は戻ってくるのか」と逆に尋ねる。「あの列車が走るのを、いつか見たいと本当に願っていたのに」。 彼が走る姿を待ち望んだ列車の路線こそ、「社会主義の友愛の模範」とうたわれ南米初の高速鉄道を目指した「ティ