中国に利払いすらできない“大赤字” インドネシアのジャカルタ~バンドン間の高速鉄道「Whoosh(ウーシュ)」が深刻な資金難に陥っている。運賃収入が伸びず、中国から借り入れた建設費の利払いも満足にできない状態だ。 インドネシア政府は「国家予算は使わない」という立場を維持してきたが、政府系ファンドを通じた債務の再編交渉という、事実上の「公的救済」に乗り出さざるを得なくなった。導入を進めた中国は、甘い需要予測に基づいた投資計画のツケを払わされている。 東南アジアで初の高速鉄道として鳴り物入りで開業してから2年。何が起きているのか。 走れば走るほど赤字が膨らむ惨状は、過去にもプレジデントオンラインで詳報した(「日本の新幹線」を売らずに済んでよかった…「走るほど大赤字」インドネシア新幹線を勝ち取った習近平の大誤算)。債務超過の「時限爆弾」とも言われるウーシュだが、収益改善の見通しは全く立っておらず