昨年12月刊『ヘーゲル(再)入門』が発売後忽ち重版となり、話題を呼んでいます。 いまなぜ難しいとされるヘーゲルが読まれるのでしょうか。なぜこうした哲学の古典は読まれ続けるのでしょうか。あるいは、なぜヘーゲルや哲学の古典を読む必要があるのでしょうか? 著者の川瀬和也さん、ゲストに朱喜哲(ちゅ・ひちょる)といういま注目すべき二人の哲学研究者を迎え、本書の内容を軸に、縦横無尽に語り合いました。 ※2025年3月27日、大阪・MoMoBooksにて行われたイベントを採録したものです。 川瀬和也さん(左)と朱喜哲さん(右) ヘーゲルに挫折した人にこそ、おすすめの一冊 朱 川瀬さん、『ヘーゲル(再)入門』が刊行早々もう重版とのこと。まずは、おめでとうございます。最近、NHK Eテレの『100分de名著』という番組でも、斎藤幸平さんがヘーゲルの『精神現象学』を紹介する回が再放送されるなど、世間のヘーゲル