名古屋城天守(名古屋市中区)の木造復元事業で、市がバリアフリー対応として導入する小型昇降機について、何階まで設置するかの素案の提示を先送りすることがわかった。本来は5月中に素案を示すとしていたが、検討が不十分と判断した。予定していた2026年度中のバリアフリー対応の取りまとめは不透明となり、復元事業の進捗(しんちょく)に影響を与えることは必至だ。 市によると、史実に忠実な復元とバリアフリーを両立するため、各階のどこに昇降機を配置するのが最適かを探ってきたものの、木造復元天守に昇降機を設置した前例がなく、さらなるシミュレーションが必要と判断。緊急時の避難方法の検討なども十分でなく、スケジュールに合わせて無理に素案を出すのは適切ではないとの結論に至った。新たな提示時期は示さなかった。 事業のバリアフリー対応を巡っては、史実に忠実な復元を掲げた河村たかし前市長の下、市は23年3月、大型エレベータ