サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
ノーベル賞
gendai.media
「アンチ町田」が暴走 「FC町田ゼルビアなら叩いてもいい、FC町田ゼルビアに問題があると考えている人たちは、すでに度が過ぎています」 こう訴えるのは、FC町田ゼルビアのオーナーを務めるサイバーエージェントの藤田晋社長(51歳)だ。 10月15日、FC町田ゼルビアがSNS上での「悪質な誹謗中傷」に対し、刑事告訴に踏み切った。 '19年にサイバーエージェントが経営に参画、'23年シーズンからは元青森山田高校の黒田剛監督(54歳)を招聘したFC町田ゼルビアは、黒田監督就任1年目にJ2優勝。今季はJ1昇格1年目ながら3位につけ、リーグの台風の目となっている。 ただ一方で、その守備重視の戦術やロングスローを多用したスタイルには批判的な声も多く、「町田アンチ」と呼ばれる他チームのファンからの誹謗中傷が殺到していた。 9月28日のサンフレッチェ広島戦では、FC町田ゼルビアがロングスローの際にボールを拭く
社長が降格したメディアの「大事件」 TBSラジオが、メディアの信用を損なう「大事件」を起こしたことを御存知だろうか。9月4日、同局は2年間もCM素材を「無断」で差し替えていたことを発表した。同社は6月19日にも別のCM素材で無断差し替えが起きたことを謝罪しており、7月3日の記者会見では、林慎太郎代表取締役社長(当時)が謝罪する事態にまで発展している。 わかりやすく言えば、TBSラジオはスポンサーが流してほしいCMではなく、違うCMを放送し続けていたのだ。この件については「約7億円のCM枠を空売り」…TBSラジオ「CM無断差し替え」問題で浮かび上がった現社長の「不祥事疑惑」にて詳しく報じている。 9月4日の発表では、この事案の責任を取る形で「林慎太郎代表取締役社長が9月30日で辞任、10月1日付で代表権返上。取締役社長に降格」することが決定した。 ところが発表のあと、林氏は驚きの行動に出る。
「将棋AIはいかにして進化したのか」...AI発展のウラに《自分の武器》を磨くための驚きの「セオリー」があった! 近年注目が集まっているアントレプレナーシップ。「起業家精神」と訳され、高い創造意欲とリスクを恐れぬ姿勢を特徴とするこの考え方は、起業を志す人々のみならず、刻一刻と変化する現代社会を生きるすべてのビジネスパーソンにとって有益な道標である。 本連載では、米国の起業家教育ナンバーワン大学で現在も教鞭をとる著者が思考と経験を綴った『バブソン大学で教えている世界一のアントレプレナーシップ』(山川恭弘著)より抜粋して、ビジネスパーソンに”必携”の思考法をお届けする。 『バブソン大学で教えている世界一のアントレプレナーシップ』連載第53回 『「アジア人には無理」...その言葉のウラで「日本人」が《9秒台》の記録を更新し続けられる納得の「事実」』より続く 将棋AIに起こっている革命 さらに最近
上司から誘うと、「アルハラ(アルコールハラスメント)」になりかねないご時世。以前と比べると、「飲みニケーション」の機会は減っているはずだ。とはいえ、「この人と飲んでみたい」と思うこともあるだろう……。著書に『仕事を人生の目的にするな』がある、ソニー元CEOの平井一夫氏が、これからの時代の「飲みニケーション」のあり方を考える。 「飲みニケーション」に意味はあるか? 昔は「人間関係は酒の席で深まる」などと言われたものです。ですから、一般的には上司の「飲みに行くぞ!」の掛け声にはNOとはいいづらく、社外の人たちとの酒席にも積極的に参加することが推奨されていました。 それが今では、かなり様相が変わってきているようです。 そもそもお酒を好んで飲まない若い人も多いと聞きますし、終業後に飲みに誘おうものなら「すみません、約束があるので」と断られたり、さらには「その分の残業代は出るんですか?」と聞かれたり
石破総理の「アジア版NATO」が世界で「総スカン」を食らうヤバい理由…「アメリカ支配からの独立」を口にした政治家を待つ「恐ろしい末路」 「軍オタ総理」の見識 1957年生まれの石破総理は、「オタク最古参」の世代にあたる。少年時代には戦艦大和のプラモデルを親にせがみ、田宮模型の情報誌『タミヤニュース』やミリタリー専門誌『丸』を熟読した。 今でも、議員会館の自室に戦車や戦闘機、軍艦の模型が鎮座する。2013年には、イベントで陸上自衛隊の一〇式戦車に迷彩服で乗り込み、満面の笑みを浮かべる姿がネットで話題になった。 そんな石破氏を、日本のオタクたちは親しみを込めて「閣下」と呼んできた。しかし、石破氏が本当に国のトップとなり、国際情勢に真っ向から対峙せねばならなくなった今、事情は変わった。 「石破さんが総理に選出されて嬉しく思いますし、彼の見識には敬意を抱いています。ただ、総理が提唱している『アジア
実家に届いた連絡 「(スポーツ紙の)記事には、“(菜七子が)両親に相談した”とありましたが、そんなこともなかったんです。一言『やめたよ』と連絡がきました。LINEですかね、妻あてに。『やめたよ』と」 こう淡々と明かすのは、11日にJRAの騎手を電撃引退した、藤田菜七子(27歳)の父親だ。 藤田の引退届が受理されたその日の夜、本誌記者が茨城県内の実家を取材に訪れると、父親は終始目を落としながらも、その胸のうちを語ってくれた。 藤田は競馬学校の騎手過程を卒業後、根本康広厩舎に所属。2016年のデビュー時には16年ぶりに誕生したJRA女性ジョッキーとして注目を集め、「菜七子フィーバー」を巻き起こした。 その後、3年目の18年には、JRA女性最多勝利記録を樹立。翌19年にはコパノキッキングでJRA女性騎手初の平地重賞(カペラステークス)勝利、初めてのGI騎乗(フェブラリーステークス)で5着になるな
「お腹の調子が悪くて気分が落ち込む」という経験がある人は多いのではないだろうか。これは「脳腸相関」と呼ばれるメカニズムによるものだ。腸と脳は情報のやりとりをしてお互いの機能を調整するしくみがあり、いま世界中の研究者が注目する研究対象となっている。 腸内環境が乱れると不眠、うつ、発達障害、認知症、糖尿病、肥満、高血圧、免疫疾患や感染症の重症化……と、全身のあらゆる不調に関わることがわかってきているという。いったいなぜか? 脳腸相関の最新研究を解説した『「腸と脳」の科学』から、その一部を紹介していこう。 薬剤と腸内マイクロバイオータ これまで見てきたように、腸内マイクロバイオータは、さまざまな刺激によってその組成が大きく変化します。例えば食事の内容(食物繊維が少なく、脂質や糖質が多い場合など)や、ストレスがかかると体内に増加するホルモンや神経伝達物質などによって変化します。 そこで、日本人の腸
「預けて、お任せした以上は…」 今月11日、JRAの藤田菜七子騎手(27歳)が引退した。 藤田は競馬学校の騎手過程を卒業後、16年ぶりに誕生したJRA女性ジョッキーとして注目を集め、「菜七子フィーバー」を巻き起こした。3年目の2018年にはJRA女性最多勝利記録を樹立、その翌19年にはコパノキッキングでJRA女性騎手初の平地重賞(カペラステークス)勝利するなど、数々の記録を更新してきた。 ところが、9日付の「文春オンライン」で、2023年4月までに調整ルーム内で複数回、藤田のスマートフォンの不適切利用があったことが報じられると、その内容を認めて突如引退を表明。 競馬界に新しい風を吹き込んだ彼女の身に、一体何が起きたのか――。 前編記事『藤田菜七子の父親が語る…引退直前に「娘から送られてきたLINE」と「電撃引退への本音」』につづいて、藤田の父親が明かした心の内を紹介する。 ――(菜七子さん
そもそも、いったい何をしているのだろうか…「生物界において、右に出るものがない」装置の、じつに驚くべきはたらき 美しい二重らせん構造に隠された「生命最大の謎」を解く! DNAは、生物や一部のウイルス(DNAウイルス)に特有の、いわゆる生物の〈設計図〉の一つといわれています。DNAの情報は「遺伝子」とよばれ、その情報によって生命の維持に必須なタンパク質やRNAが作られます。それゆえに、DNAは「遺伝子の本体である」と言われます。 しかし、ほんとうに生物の設計図という役割しか担っていないのでしょうか。そもそもDNAは、いったいどのようにしてこの地球上に誕生したのでしょうか。 世代をつなぐための最重要物質でありながら、細胞の内外でダイナミックなふるまいを見せるDNA。その本質を探究する極上の生命科学ミステリー『DNAとはなんだろう』から、DNAの見方が一変するトピックをご紹介しましょう。 DNA
最大震度7を観測した能登半島地震のあと、なおも多くの人が避難生活を続けている当地を記録的な豪雨が襲ったのは、9月21日から22日にかけてのことだった。 10月10日までに14人の死亡が確認され、浸水した建物の復旧作業はいまも継続している。遅々として進まない復興に、たび重なる災害…。現地を取材で訪れてみると、能登半島の人々の馳浩知事に対する不満の声と失望が止まらなかった。 前編記事『「馳は何もやっていない!」前田日明も猛批判…馳浩石川県知事に被災地の住民が激怒「もう、次はない」』に続けて詳報する。 公式に被災地を訪問した回数は…… 「馳は何やってるの、馳は! 何やってるか、動向が全然わからない!」 そう痛烈に批判するのは馳知事のプロレスラー時代の先輩、前田日明氏だ。被災地の声を代弁するかのように、10月1日に公開した自身のYouTube動画内で馳知事を痛烈に批判した。 憤るのは前田氏ばかりで
本物の人間と区別がつかない! グーグルが先月リリースした新種の生成AIが米国で今、注目を浴びている。各種の文書を読み込んで、それをベースに(ポッドキャストを想定した)軽妙な音声会話を生成するAIだ。 本来、同社の文書管理・編集AI「NotebookLM」の派生機能として提供が始まったが、これがユーザーの間で実際に使われ出すと本家を凌ぐ人気となった。とにかく、このAIが生成する男女の音声会話は、本物の人間と全く区別がつかないほどリアルなのだ。また会話の内容も驚くほど充実している。 未だベータ版(試験利用)の段階だが日本でもすでに使えるし、日本語の文書も受け付ける。ただし出力される音声会話は今のところ英語のみだ。ちなみに、これによるポッドキャスト番組は「Deep Dive」と呼ばれているが、これは番組のホストとなる生成AI製の男女が自分たちの会話の中でそう呼んでいるに過ぎない。 つまりあくまで
まるで「火焔土器」のよう ChatGPTなどによるビジネス効率化だけでなく、ここ最近ではAIを応用した「産業革命」の兆しも見え始めている。AIを実地の「ものづくり」に利用し、成果を上げる技術者が現れ始めたのである。 今年6月、小型のロケットエンジンが火を噴く映像がネットで話題になった。そのエンジンは縄文時代の「火焔土器」のように奇妙な、かつ洗練された形をしている。 開発したのは、ドバイを拠点とするテックベンチャー“LEAP71”。共同創業者であるリン・カイザー氏が言う。 「私たちは、AIの設計する図面にもとづいて金属3Dプリンターで成形する高性能ロケットエンジンを開発しています。通常、エンジンの開発には大勢の技術者が長期間かかりきりになりますが、このエンジン(上段右の写真)の設計から製造には2週間かかりませんでした。小型のものだけでなく、人工衛星の打ち上げに使えるような大型エンジンも開発中
この国にはとにかく人が足りない!個人と企業はどう生きるか?人口減少経済は一体どこへ向かうのか? なぜ給料は上がり始めたのか、経済低迷の意外な主因、人件費高騰がインフレを引き起こす、人手不足の最先端をゆく地方の実態、医療・介護が最大の産業になる日、労働参加率は主要国で最高水準に、「失われた30年」からの大転換…… 注目の新刊『ほんとうの日本経済 データが示す「これから起こること」』では、豊富なデータと取材から激変する日本経済の「大変化」と「未来」を読み解く――。 (*本記事は坂本貴志『ほんとうの日本経済 データが示す「これから起こること」』から抜粋・再編集したものです) 日本経済はどのように変わったか 日本経済の低いパフォーマンスをもって、失われた数十年と揶揄されるようになり久しく時が経つ。実際にバブル崩壊以降、日本の経済成長率は長期的に減速しており、物価も長く下落を続けるなど、これまで日本
治安悪化と日本への憎悪のヤバすぎる関係 中国の地方政府の弱体ぶりが鮮明になっている。治安当局の予算が減少しており、それと連動するように日本への否定的な見方も広がっている。在留邦人の警戒感は高まる一方だが、その根源的な理由は中国経済の低迷に求めるしかない。 前編『習近平、もう手遅れだ…中国19億人の“ケチケチ旅行”が映し出したデフレ経済「悪夢の真相」』で紹介したとおり、国慶節の大型連休(10月1日~7日)で中国国内では19億人が移動し、コロナ禍以前以来の活況だった。
静岡市は10月2日、総事業費62億円をかけた「歴史博物館」の2023年度の有料入館者は8万人余にとどまったことを明らかにした。 本来は、入場者数を年50万人と見込んで、歴史博物館を観光誘客の中核施設とする計画だったが、大失敗の結果となった。 目標の6分の1以下という惨憺たる入場者となった大きな理由は、目玉展示となるのが久能山東照宮所蔵の歯朶具足(国の重要文化財)レプリカなどというお粗末な代物しか用意できなかったことである。今後、新たな手を打つことができなければ、「静岡の未来」は真っ暗になってしまうだろう。 レプリカ展示が目玉の博物館がオープンした元凶 2011年から3期12年間市長を務めた田辺信宏氏は、「世界に輝く静岡」5大構想の柱として、「歴史博物館」を最優先の政策課題に挙げた。 田辺市長時代には、とにかく、建設を進めることだけを急いで、施設の内容はおざなりとなった。 そしてついに、20
「どうする家康」効果もむなしく 静岡市は10月2日、総事業費62億円をかけた「歴史博物館」の2023年度の有料入館者は8万人余にとどまったことを明らかにした。 本来は、入場者数を年50万人と見込んで、歴史博物館を観光誘客の中核施設とする計画だったが、大失敗の結果となった。 目標の6分の1以下という惨憺たる入場者となった大きな理由は、目玉展示となるのが久能山東照宮所蔵の歯朶具足(国の重要文化財)レプリカなどというお粗末な代物しか用意できなかったことである。 静岡市の歴史博物館は2022年7月にプレオープンして、翌年1月から始まるNHK大河ドラマ「どうする家康」の放映が決まっていた。 絶好の機会ととらえ、駿府(現・静岡市)と関係の深い徳川家康の企画を全面に打ち出せば、入場者数は大きく伸びると期待した。 大河ドラマ「どうする家康」人気にあやかって、家康が埋葬された静岡市根古屋の久能山東照宮は、過
社会秩序、軍事バランスも崩壊する 〈ゲームや音楽を楽しめるエンターテインメント機器に電話を付け足した商品。日本ではメールや通話機能を重視した高機能な携帯電話が普及しており、一般顧客を獲得できるかどうか〉 16年前の2008年7月、初めてiPhoneが発売された後、あるマーケターが新聞で語った言葉だ。当時、日本人の多くは「こんなもの、絶対に普及しない」と言っていた。現在、スマホの世帯普及率は9割を超えている。 ネットとスマホは生活を大きく変えたが、2050年までに、それをはるかに上回る技術革新が訪れる可能性が高い。 「遅くとも今後十数年の間に、私たちはAGI(汎用人工知能)、そしてASI(人工超知能)の誕生に立ち会うでしょう。AIが既存の社会秩序や、国家間の軍事バランスさえも崩壊させてしまう、先の読めない時代がやってくるかもしれません」 こう語るのは、各国のAI開発情勢に詳しいインフルエンサ
この夏、「令和の米騒動」とも呼ばれた空前の米不足が注目を集めた。スーパーの棚から次々と米袋が姿を消したことは各メディアで報じられた通りだ。すでに新米が出回る季節となり、米不足は解消に向かっている。 だが、この夏に我々が経験した“米騒動”は今後も繰り返し起きるかもしれない。今回はその理由について考えていきたい。 今夏の米不足を振り返る まずは今夏の米不足の背景を簡単に振り返ってみよう。すでに各所で指摘されているように、需要と供給、双方にそれぞれ事情があった。 「食べる側」の事情としては、米への需要が増加したことが挙げられる。日本人の米の消費量は右肩下がりだが、直近で思わぬ需要が舞い込んだ。インバウンドの増加や、円安にともなうパンやパスタなどの価格高騰によるものである。 一方、「作る側」の生産者に目を向けると、思うように米が作れない事情があった。夏場の猛暑が当たり前になっている昨今、気温が高す
賃金が下がっているのも消費税が原因 さらに、もう少しメカニズムの話をすると、たとえばこんなグラフがあります。 先ほどのGDPは所得全体の合計のグラフでしたが、これ([図表5])はサラリーマンの給与、決まって支給される給与のグラフです。そこに着目すると、90年より前からずっと右肩上がりで伸びてきたのが、97年、5%に増税をしたとたん、下落していることが見てとれます。その後、2008年のリーマン・ショックでさらに賃金が下がりますが、その後、ちょっと回復します。 ところが2014年、5%から8%に消費増税したところで、ガクンと下がり、どんどん下がり続けて、2019年の10%増税で、またガクンと下がる。これは増税すると給料が減るのだということを示す、決定的証拠です。 増税の時期になんとなく給料が別の理由で減ったということではない。増税したまさにそのドンピシャのタイミングで給料ががたんと減るというこ
ロシア文学者の奈倉有里さんが、言葉を愛する仲間たちに贈る最新エッセイ集『文化の脱走兵』(講談社)。本書の刊行を記念して、韓国文学翻訳者の斎藤真理子さんとのトークイベントが開催されました。ロシアと韓国の文学状況や意外な共通点から、時代に対抗する文化の力まで、発見にみちたお二人の対話の一部を抜粋・編集してお届けします。 脱走兵を称える詩 斎藤 奈倉さんの『文化の脱走兵』は、「群像」の連載を一冊にまとめられたものですね。 まず、お礼を申し上げたいんですけれども、連載中からこれを読んで、すごく頼りにしていたんです。ロシアのウクライナ侵攻が始まって、それからパレスチナのことも始まって、私も何かを書こうとしても、どう書いたらいいかわからない。そういうときに奈倉さんの連載を読んで、ああ、言葉に支えられるってこういうことかと感じました。 奈倉 ありがとうございます。この本の冒頭の「クルミ世界の住人」という
和歌山県の青い芝の会員が自殺した。関西青い芝は、入所していた障害者施設に問題があるとして、糾弾闘争を開始する。責任を追及し、施設に入り込んだ闘争団のメンバー16人は、バリケードを築き施設を占拠、施設側と交渉を続けた。「僕らはここで死のう」。メンバーは口々に決意表明した。針金で体を縛り、最後まで抵抗する覚悟だったメンバーたちだが……。 本記事は『カニは横に歩く 自立障害者たちの半世紀』(角岡伸彦著・講談社刊)の一部を抜粋・再構成したものです。 『カニは横に歩く』第3回 第2回「命がけの在宅障害者の家庭訪問」より続く 障害者施設のさまざまな問題点 〈不自由青年、自殺か 紀勢線 急行にはねられ即死 【串本】15日午後6時30分ごろ、西牟婁(にしむろ)郡すさみ町口和深の国鉄紀勢線で、男の人が新宮発天王寺行き急行「きのくに14号」(藤社泰運転士)にはねられ、頭の骨を折り即死した。線路わきに松葉ヅエが
ジャズにロックやラテン音楽など、他ジャンルの音楽を融合させ、大衆化させたものを「フュージョン」と呼ぶ。日本においては1970年代後半から1980年代後半にかけてブームが巻き起こり、カシオペアや高中正義など多くのアーティストが人気を博した。海外で日本のシティポップがブームとなっているのはよく知られているところであるが、じつはいまフュージョンも人気に火がつきはじめている。日本が誇るフュージョンレーベルである「エレクトリック・バード」は1970年代後半にキングレコードで誕生した。音楽メディアSOUND FUJIではその知られざる誕生秘話が紹介されている。 音楽評論家の柴崎祐二氏と共に過去の音源を探求し、日本の音楽の奥深さと魅力に迫っていく連載『Unpacking the Past』。記念すべき第一回目のテーマは"J-FUSION" 長きに渡り続くシティポップの盛り上がりの次に、国内外で再評価の兆
月刊ムーをご存じだろうか。日本でほぼ唯一のオカルト専門の月刊誌であり、その守備範囲はUFOからネッシー、巨人伝説からナチスまで幅広い。世の中のいかがわしくも面白そうな有象無象がギッシリ詰まった雑誌、それがムーだ。 この10年、ムーのロゴを使った商品やムーがテーマになったイベントや展覧会が増えている。黒メガネに黒シャツ、黒ひげという、ムー本誌以上に怪しい姿のムー編集長もテレビでよく目にする。ムーというブランドを雑誌から他のメディア、商品へと大きく広げ、その挑戦は成功を収めつつある。 同編集部でIP戦略を担当する望月哲史氏に話を聞いた。 すべてはTシャツから始まった 最近よく耳にするIPという言葉、「Intellectual Property」の略称で知的財産の意味だ。自社のコンテンツやブランドを生かし、ビジネス展開をする。アニメや漫画のキャラクターはもちろん、清涼飲料水メーカーがブランドロゴ
まもなく50代に差しかかろうとしている「就職氷河期世代」。この世代は、第二次安倍政権(2012~2020年)を支持する人が多かったと言われている。しかしそれは、彼らが「ネトウヨ」だからではない……。著書『「わかりやすさ」を疑え』を上梓したニッポン放送アナウンサーの飯田浩司氏が、その「本当の理由」を分析する。 雇用環境が改善されつつある一方…… 帝国データバンクと東京商工リサーチがまとめた2024年上半期の企業倒産件数によれば、半期で5000件近くに上り、物価高に加えて求人難、人件費高騰などによる人手不足倒産も増えてきているとのことです。 企業もそうならないようにできる限り採用時の条件を良くしたり、シニア層の定年を延長したり待遇を改善したりして、なんとか人を繋ぎ止めようと必死になっています。 実際、新卒者の給与水準は年々改善されていますし、定年を迎えても雇用延長は当たり前、それどころか正社員
「お腹の調子が悪くて気分が落ち込む」という経験がある人は多いのではないだろうか。これは「脳腸相関」と呼ばれるメカニズムによるものだ。腸と脳は情報のやりとりをしてお互いの機能を調整するしくみがあり、いま世界中の研究者が注目する研究対象となっている。 腸内環境が乱れると不眠、うつ、発達障害、認知症、糖尿病、肥満、高血圧、免疫疾患や感染症の重症化……と、全身のあらゆる不調に関わることがわかってきているという。いったいなぜか? 脳腸相関の最新研究を解説した『「腸と脳」の科学』から、その一部を紹介していこう。 うつ病患者の腸で減少している2種類の細菌 うつ病とは、一言で説明することは非常に難しいですが、抑うつ気分、興味の減退、認知機能の障害ならびに睡眠障害や食欲障害などの自律神経症状を伴います。また、腸管バリア機能の低下と体内で炎症反応が起こることで産生されるC反応性タンパク質(CRP)やサイトカイ
青い芝の会が徹底して追及したのは、障害者は健全者より劣るとする優生思想だった。兵庫青い芝のメンバーは、県会議員の障害児に対する問題発言をきっかけに、今でいうネガティブ・キャンペーンを続けた。選挙カーと同じような車を用意し、マイクで議員の差別性をがなり立て、議員の評判を落とす作戦に出た。選挙ポスターには、ナチスのハーケンクロイツが加えられた。果たして兵庫青い芝の主張は、選挙戦に反映されたのか? 本記事は『カニは横に歩く 自立障害者たちの半世紀』(角岡伸彦著・講談社刊)の一部を抜粋・再構成したものです。 『カニは横に歩く』第4回 第3回「重度障害者が施設を占拠――“無法者”たちのてんまつ」より続く 障害児は生きていても国の世話になるだけ――県議の問題発言 発端は1982年8月17日に開かれた兵庫県議会文教常任委員会でのある県会議員の発言だった。その前年、県立淡路聾学校幼稚部(洲本市)の聴覚と知
'30年にすべての自動車をEVに—欧州勢が掲げた目標はやはり無謀なものだった。再び脚光を浴びるのが日本のHV技術である。いずれEV化は避けられないにしても、いまはそのときではない。 中編記事『将来的にEV化は避けられないが、それはいまではない…日本製ハイブリッド車の逆襲が始まった!』より続く。 ホンダの意外なオススメ それでは今後10年を見据えて、いま買うならどんな車種がいいのか。 「HVを出しているメーカーは(簡易的なマイルドハイブリッドを除くと)、トヨタ、ホンダ、日産自動車が3強ですが、耐久性や実績を考えるとトヨタが安心でしょう。プリウス以来、HVを長年作ってきたことによる技術の蓄積は大きい」(前出・国沢氏) 売れ筋の車種を調べるために本誌記者は、埼玉県にあるトヨタ車ディーラーの大型店を訪ねた。従業員が話す。 「一番売れているのはHVのプリウスですね。PHVのものは年間に数台売れるかど
'30年にすべての自動車をEVに—欧州勢が掲げた目標はやはり無謀なものだった。再び脚光を浴びるのが日本のHV技術である。いずれEV化は避けられないにしても、いまはそのときではない。 前編記事『それみたことか…「世界的EV不況」が進行中!欧州でもトヨタのハイブリッド車が「爆売れ」な「納得の理由」』より続く。 トヨタのHVがバカ売れ トヨタは米国でも好調だ。国沢氏が続ける。 「米国のEVといえばテスラを思い浮かべる人も多いでしょうが、ゼネラルモーターズやフォードも力を入れています。ただ、ガソリンが安いので、EVの需要はあまりないのが実情です。 そんななか、米国で売れているトヨタ車、カムリが昨年モデルチェンジしましたが、ガソリンエンジン車をやめてすべてHVにしたところ、今年8月の販売台数は前年同月比5割増しの2万5000台です。作れば作るだけ売れる状態。世界中でトヨタのHVがひっぱりダコです」
2030年にすべての自動車をEVに――欧州勢が掲げた目標はやはり無謀なものだった。再び脚光を浴びるのが日本のHV技術である。いずれEV化は避けられないにしても、いまはそのときではない。 日本車へのライバル意識 今年の夏も耐え難いほどの猛暑が日本列島を襲った。地球温暖化、いや「地球沸騰」の影響は誰の目にも明らかだ。 もちろん、猛暑はアジアだけの現象ではない。欧州でもここ数年、毎年のように熱波が襲来し、欧州連合(EU)のコペルニクス気候変動サービスは今年の7月22日が観測史上「最も暑かった日」だと発表した。 地球を温める作用のある二酸化炭素の排出を少しでも減らさなければならない。欧州各国や自動車メーカーが旗を振ってきた電気自動車(EV)普及の流れは、この危機意識が背景にある。 「'97年に京都市で行われた地球温暖化防止のための京都会議、いわゆるCOP3で、温室効果ガスの排出削減に数値目標が設け
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『現代ビジネス [講談社]』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く