兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑を告発した元県民局長の私的情報を井ノ本知明・元総務部長が漏洩(ろうえい)した問題で、27日に県の第三者委員会が報告書を公表したことを受け、識者からは厳しい声が上がった。 地方自治に詳しい白鳥浩・法政大院公共政策研究科教授は、井ノ本氏が告発した男性と同じ停職3カ月となったことは「甘すぎる」と指摘。県が井ノ本氏の刑事告発を見送る方針を示した点も「甘い」とする。 井ノ本氏の処分内容を説明した県人事課は「知事が(漏洩を)指示した確証はない」との判断を示したが、白鳥氏は「捜査機関に徹底的に調べてもらうべきではないか」とし、「一部の県幹部による『謀議』で物事が動く状況は県庁としての体をなしてない」と批判。斎藤氏については「周囲が知事の指示と証言し、知事だけが否定している状況。知事の外堀が埋まってきている印象も受ける」と話した。 公益通報制度に詳しい淑徳大の日野勝吾教授は、私的