埼玉県の東京都心部へのアクセス向上などが期待できる地下鉄7号線(埼玉高速鉄道線)の延伸計画が再び動き出した。令和5年度中のさいたま市による鉄道事業者の埼玉高速鉄道への事業要請が採算性の理由から一旦見送られ、地元を大きく失望させた経緯があるが、今年4月に同市は県と連名で7年度中の事業要請を目指す方針を打ち出した。一転して延伸の実現性が高まった格好だが、背景として5月に投開票される同市長選への思惑を指摘する声も上がる。 岩槻ー蓮田 見据え「延伸事業によりネットワークが形成される。延伸は長年の悲願だ。覚悟を持って着実に進める」。同市の清水勇人市長は4月21日、地下鉄7号線延伸を要望する地元団体の講演で居並ぶ県選出国会議員らを前にこう強調した。 埼玉高速鉄道線の浦和美園駅=さいたま市緑区(柳原一哉撮影)同線は東京メトロ南北線に乗り入れ都心とのアクセス性に優れており、地元住民のほか、浦和美園駅(同市