兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑を告発した元県幹部の男性の私的情報漏洩(ろうえい)問題で、県の第三者委員会が斎藤氏の最側近だった元総務部長、井ノ本知明氏(57)の漏洩を認定した。「自分は被害者」「追及したら恥をかく」。井ノ本氏は情報を見せた県議らに、このように訴えていたという。そのときの様子を県議らは「悪びれた様子はなかった」と証言した。 「これ見てよ」 昨年4月19日、井ノ本氏は立憲民主の県議らによる会派「ひょうご県民連合」の控室を訪問。1人でいた迎山志保県議を前に、厚さ10センチほどの私的文書をファイルから取り出したという。 文書は「日記のよう」(迎山氏)で、文章がびっしりと書き込まれていた。井ノ本氏は文書をめくりながら、「告発文書で名前を出された自分は被害者」「他の職員にも誹謗(ひぼう)中傷をしていたようだ」などと述べた。 迎山氏は「『鋭く追及したら恥をかきますよ』と。告発文書は議会が取り