人間の不老不死研究はどこまで進んでるの? ギリシア神話や竹取物語の時代から、人類が憧れ続ける不老不死。 10月にアイスランド沖で発見された二枚貝は400年以上生きたらしいけど、どうして? 『不老不死のサイエンス』(新潮新書)の著者、徳島文理大学香川薬学部・三井洋司教授に伺った。 「アイスランドはとても寒い土地です。温度の低い場所では、体温とともに代謝が下がり、体の中の化学反応がゆっくりと行われる。そのため、寿命も延びるんです」 じゃあ、人間の寿命を延ばす仕組みもあったりして…。そもそも、人間の不老不死の研究ってあるんですか? 「不老と不死は別物なので、不老の話をしましょう。私の専門分野では、体の細胞を不老化させる研究が進んでいます。人間の体は、細胞が分裂を繰り返し、やがて再生能力を失って老化する。つまり、細胞分裂を永遠に行えるようにすれば、再生ができ、不老も実現するわけです。