印刷 日本政府が中国国債の大規模な買い入れを検討していることが20日、明らかになった。25〜26日の日中首脳会談で合意する見通しだ。日本の外貨準備資産の多様化と、人民元の国際的な地位向上がねらい。欧州の政府債務問題で世界経済の先行きに不透明感が高まるなか、両国の経済連携を強化する。 日本は外国為替資金特別会計に11月末時点で1兆3047億6300万ドル(101兆2887億円)の外貨準備を持ち、大半を米国債で運用している。外貨準備を使って、中国政府が発行する人民元建ての債券(国債)を最大100億ドル(約7800億円)をめどに段階的に買い入れる。 日中両国は米国債を大量に保有しているが、近年の貿易量は日米間より日中間のほうが多く、経済の共通課題が増えている。中国は短期国債を中心に日本の国債を買い進めており、日本側も「人民元保有による関係強化が必要」(安住淳財務相)として、中国債を一定程度