中東シリアで民主化の要求が高まり、市民が公然と街頭デモを始めてからまもなく半年になります。アサド政権は平和的なデモを武力で激しく弾圧し続けてきました。しかし、大きな犠牲を強いられながらも市民の行動は勢いを増し、治安部隊が多数展開する首都ダマスカスでもデモが起きるまでにいたっています。 政権維持のために国民に銃口を向けた政権が、正当性を問われるのは当然です。アサド政権は武力による市民への弾圧をただちにやめるべきです。 “人道に対する犯罪” 国連人権高等弁務官の調査によれば、シリアでのこの間の市民の犠牲者は2200人を超え、活動家に対する拘束や拷問も頻繁に行われています。民主化を求める市民の行動は平和的なものです。しかし、アサド政権は行動に立ち上がった市民を「テロリスト、過激主義者」と非難し、戦車などの重火器まで動員して、非武装の市民に攻撃を加えてきました。 アサド政権は緊急事態令の解除などの