緊迫した内戦状況の続くリビアにたいし、米英仏や一部アラブ諸国は19日午後(日本時間20日未明)、軍事攻撃を開始し、事態は外部から介入しての戦争状態という新しい局面に入りました。国連安保理は17日、即時停戦を求め、市民の保護のために「必要なあらゆる措置」をとることを国連加盟国に認める決議1973を採択しており、軍事攻撃はこの決議にもとづくものとされています。しかし、平和的手段を尽くすこともなしに開始された軍事攻撃は、民間人を巻き込んで大規模化し、内戦の一方の側に立っての軍事介入となる危険を強くはらんでいます。 憂慮される戦争状態の大規模化と長期化 米英仏軍の軍事攻撃をうけてカダフィ大佐は19日、徹底抗戦と報復攻撃をよびかけました。一方、米英仏など「有志諸国」の側は、現在の攻撃は「多段階にわたる作戦の第一段階」(米軍副司令官)と位置づけ、空母の派遣、周辺地域への戦闘機や強襲揚陸艦の配備など戦力