中谷元(げん)防衛相は21日の閣議で2015年版防衛白書を報告し、了承されました。今年の白書は、衆院を通過したばかりで成立してもいない戦争法案の説明に本文中の10ページを割くという異例の記述ぶりになりました。憲法違反との批判が噴出している同法案を先取りで既成事実化するもので、防衛政策の基本について国民の理解を得るという白書の建前を投げ捨て、安倍政権の政治宣伝冊子に成り下がっています。 白書は戦争法案について、昨年7月の「閣議決定」を踏まえ、安倍晋三首相から「法制の整備に向け、直ちに作業に着手するよう指示」があったことを強調。既存の安全保障法制を全面的に書き換える「一括法」と海外派兵恒久法の内容を詳述しています。一方、現行の安保法制については、戦争法案の記述の後に5ページしか記述していません。 沖縄の米軍基地問題では、名護市辺野古への新基地建設が普天間基地(同県宜野湾市)の「継続的な使用を回