サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
Wikipedia
blogs.itmedia.co.jp/kurikiyo
昨日のエントリーで、どのアプリケーションをクラウドでどのアプリケーションを自社内でやるかを判断するためのポートフォリオ管理が重要と書きました。しかし、この判断は、単にクラウドでやるか自社設置システム(オンプレミス)でやるかという二者択一の問題ではありません。 たとえば、ハードウェア資源所要量の幅が大きいアプリケーションがあるとします(典型的には特定の季節に需要が急増するタイプの業務)。もちろん、このようなアプリケーションは従量制料金のクラウドで稼働するのに向いていますが、それが唯一の選択肢ではありません。サーバ・ベンダーが提供するCOD(キャパシティ・オン・デマンド)などの購買プログラムを使うことで、ハードウェアの資源消費量が多い時だけ料金が増加するような支払い形式を取ることができます。 データセンターのスペースが足りなくなったとします。この場合でも、従量制のクラウドだけが唯一の選択肢では
「低価格」のクラウド・ストレージ・サービスとしてメジャーなAmazonのS3(Simple Storage Service)ですが、現時点における料金はストレージ1GBあたり月額15セント、つまり約15円です。安いようですが、1TBのデータを1ヶ月保管すると15000円、これ以外にデータ転送料に応じた料金がかかります。1TBのベアドライブの価格が1万円を割っていることを考えると決して安くはありません。 もう少し公平な比較として、1TBのエンタープライズ・ストレージについて考えます。構成によって容量あたり単価は大きく変わりますが、1TBあたり20万円とすればそれほど大きくはずれないでしょう。ハードウェア価格はTCOの30%程度という経験則を使ってTCO(総合保有コスト)を推定すると60万円。ライフサイクルを5年とすると月額10000円です。転送料金不要であることを考えれば、クラウドを使うより
なかなか先行き不透明な状況ですが、今年特に注目すべき重要動向と予測、そして、テックバイザーとしてどのように対応していくかについてまとめてみました。 1.クラウド・コンピューティングの段階的普及とPaaS市場での覇権争い クラウド・コンピューティングは2009年のホット・トピックであり続けるでしょう。基本的には従来の考え方の延長線上にあるものですが、特に見逃せない動きとしてクラウド向けプラットフォーム(PaaS)における競合と合従連衡があります。「クラウドの世界におけるWintel」を目指す争いとも言えるでしょう。プラットフォームをいったん押さえることができれば長期的に優位な立場を維持できますので、ベンダーにとってはきわめて重要です。 また、前も書きましたが、クラウドの登場によってSIerの仕事がなくなるということはないでしょう。業務パッケージが普及してもSIerの仕事がなくならない(むしろ
Blogalyst=Blogger+Analyst+Catalystだそうです(参照記事)。これは私の目指す仕事にぴったりではということで、今年は「ブロガリスト」宣言をさせていただきます。と言いつつ、Blogalystという単語はまだ米国でもそれほど定着してはいないようですし、Blogalist=Blogger+Journalistと混同されてしまいそうですが。 名前はどうあれ、ブログがITアナリストのコンテンツ提供チャネルとして重要になっている点には異論はないでしょう。米国においては、個人ブロガーが業界で評価を高めて、あたかも「リサーチファームひとり」のようになっているケースもありますし、従来型のリサーチファームがレポート販売のビジネスを縮小して、ブログにフォーカスしているケースもあります。 前者の例としては、先日やったオラクルSVPのAnthony Lye氏へのインタビューで挙げられた
小川浩さんのエントリーで思い出しましたが、最近のドコモのCMを見ると「ライフサイクルイノベーション」(原題:Dealing With Darwin)の以下の図を思い出してしまいます(図は公式サイトより引用)。 多くのランダムなイノベーションを推進すると結局どれも中途半端になり全体的な効果がゼロになってしまうというお話しです。中途半端に資源を投入しても、よりフォーカスが定まった競合他社には勝つのは困難ですし、特にテクノロジー関連の市場では各領域において少数のプレーヤーしか生き残れないことから、これは当然です。 「少数の戦略にフォーカスするのはリスクが高いので、できるだけ多くの戦略を同時に行なう」いうやり方が実は一番リスクが高い(ほぼ確実に全部失敗するから)というのが著者ジェフリー・ムーア氏の主張であります。 これから先、ますます市場自体が右肩下がりになり、経営資源の確保が困難になってくる中で
ハローワークにおける麻生総理の空気読めない発言には本当に頭に来ましたね。「パンがなければ(略)」に相当するのではないでしょうか?麻生総理については、本来は頭は切れるのについ本音で話してしまい物議を醸す人と何となく思っていましたが、実は単に頭の悪い人だったんだなあという印象です。 それはさておき、改めて言うまでもないですが雇用問題がシャレにならない状況になってきています。雇用が悪化すると、消費者の購買力が落ちてますます景気が悪化し、負のスパイラルが周りだしますし、社会不安も増して治安の問題も生じてくるでしょう。また、やる気をなくした若者達の「サイレントテロ」も問題です(従来型メディアや政策立案者の人で「サイレントテロ」のインパクトをまじめに検証した人っているのでしょうかね?) ということで、労働者を守ることが急務です。短期的には住居問題が特に重要でしょう。人道的な観点はもちろんのこと、定住所
Twitter経由で「クラウドはバズワードで終わると思っています。理由は、丸山(不二夫)先生が興味を持っているから」などと書いているブログエントリーを知りました。今まで丸山先生が持ち上げたテクノロジーはことごとく普及していないことから、その経験則によ予測したということのようです。ちょっとひどいなあと思いましたが、丸山先生同意の下でブログに書かれているようです(先生も懐が深いですね)。 この経験則の妥当性についての議論は置いておきますが、私も「クラウド」が言葉としては短命である可能性は高いのではと思っています。往々にして耳あたりの良い言葉(使いやすい言葉)は乱用されて陳腐化・希釈化される可能性が高いです。結果的に、(笑)を付けてネタにされるような言葉になってしまいがちです(例: Web 2.0(笑)、キャズム(笑)) しかし、言葉として消え去るのと概念(考え方)が消え去るのは違います。 たと
津田大介さんのTwitter経由で知りましたが、私的録音録画小委員会において、ダウンロード違法化(正確には、未許諾でアップロードされたコンテンツを情を知った上でダウンロードする行為を私的目的複製の対象としないようにする)が確定のようですね。まあ、個人的には残念ですが、予想通りの展開です。 しかし、この改正によって本当に効果があるかは疑問だと思っています。ちょっと前に実施されたアイシェア社の調査では「違法ファイルのダウンロード違法化によってCDやDVDなどの購入機会が増えると思うか?」との質問に対して、約70%「変わらない」と述べています。なお、この率は性別、年齢層にかかわらずほぼ同じです。 よく、ネットユーザーを中心に調査をすると結果がぶれることがありますが(ジョークとして「ネット調査によると日本のインターネットの普及率は100%」なんていうのがありますね)、今回の調査はそもそもネットの世
先日、オラクルのCRM担当SVPのAnthony Lye氏にインタビューしましたので、ブログに載せられそうな部分のみ抜粋してご報告します。 同氏はSiebel, Remedy等でマネージメント職を経験してきたCRMのベテランです。気さくにお話ししてくれましたが、眼光鋭くてちょっと怖いです(笑) 栗「Anthonyさんは、オラクルの4つのCRM製品ラインをすべて担当されているのですか?」 ア「はいそうです。EBS CRM, Fusion Applications CRM, Peoplesoft CRM, Siebelという4つの製品ラインはそれぞれ独立して開発されていますが、戦略は私が統括しています。」 栗「その4つの製品ラインをどのようにポジショニングしているのですか?」 ア「それはよい質問ですね。お客様のセグメントに合わせてポジショニングしています。Who buys?そしてWhy do
昨日のエントリーについたはてブに「Hello Windowsができなくなる」というようなコメントがついたので、「Hello Windowsってなんぞ」と調べてみたらこれですね(ニコ動に登録してない人でも聞けるようにYouTubeの動画をリンクしました)。これはすばらしい。ニコ動にはすでに「PC効果音シリーズ」というジャンルもあるようです。 さて、このような作品が法律的にOKかどうかというお話ですが、これは音が商標として登録できるようになるかどうかという話とは直接関係ありません。商標権とは企業や団体が商品やサービスの標識として特定の図形や文字を独占的に使う権利です。ゆえに、「商品やサービスの標識として」使わない場合には、商標権の効力は及びません。 これはよく考えてみれば当たり前の話です。たとえば、「ビッグマック」はマクドナルド社の登録商標ですが、日常生活で「ビッグマック」という言葉を使うのに
先日、ピクサーの最新作WALL-Eを観に行ってきました(2回目)。さすがはピクサーで、CGもストーリーもキャラ作りも素晴らしい作品なので是非ごらんになることをお勧めします。 ネタバレにはならないと思うので書いてしまうと映画中でマックの起動音が効果的に使われている部分があります。ピクサーの大株主・役員であるスティーブジョブズつながりでしょう。 ただの音ではありますが、多くの人が「あーこれはマックの音だな(他のパソコンの音ではないな)」とわかるという点で、マックの起動音には十分な自他商品識別力があると言えます。自他商品識別力があるということは、商標として保護すべきという考えが出てきてもおかしくありません。ということで既に米国を含む何カ国では音を商標として保護する制度が既にあります(サウンドマーク、サウンド・トレードマーク)。 USPTO(米国特許商標長)の子供向けページで、米国で登録された(あ
ようやくレノボのネットブックIdeapadが国内でも発売されましたね(関連記事)。もう10年以上Thinkpadユーザーである自分としては気になっていたマシンです。しかし、今年の夏に米国で発売された時点からわかってた話ですが、ポインティングデバイスがトラックポイントではないので購買意欲が減退しております。BTOで1万円くらい追加になってもよいので何とかならないかと思うのですが筐体設計的に無理なんでしょうね。 今ではトラックポイント系のポインティングデバイスを使ってるノートは、おそらくThinkPadだけになってしまいました。選択肢が狭くなるのも困りますが、ThinkPadがトラックポイントをやめたら自分はどうすればよいのかと悩んでしまいます。 ITに関係ない話ですが、似たような話として、自分は車においても(クラッチペダル付きの)MT以外は乗りたくないので車の選択肢が狭まって困っています。特
小寺信良さんがブログで、大量のUSセント硬貨の処理方法について悩んでいると書かれています。小寺さんのブログはコメント受け付けてないので、エントリー立ててトラックバックすることにします。ひょっとして他の人にも有効なライフハック(と言うほどでもないですが)かもしれませんし。 小寺さんは日本に持ち帰ってしまった大量の効果をどうするかで悩まれているようなのでダイレクトな回答ではないですが、海外旅行で発生した大量の現地通貨コインをどう処理するかのライフハック。特に二度と行かないであろう国のマイナー通貨のコインの処理は困ってしまいますよね。 答は、「空港の免税店でコインを全部使って、差額をクレジットカードで払う」です。以前、どっかの国の空港の売店でコインを使い切ろうとガムとかを買って調整しようとしていたら店の人に「そんなことしなくても差額だけカードで払えばOKだよ」と言われたので気がつきました。それ以
先日のグリッド協議会のワークショップで産総研の研究者の方がAmazon EC2の使用経験について話されていましたが、米国のサーバとのレイテンシ(通信遅延)が200ミリ秒近くあるので開発作業が結構stressfulであったと言われていました。 業務系プログラムやブログ投稿のようにサーバとブラウザー間のやり取りがそれほど多くないアプリケーションであれば、あまりレイテンシは気にならないのですが、グラフィカルな開発のようにサーバとのやり取りが頻繁に発生するアプリケーションではレイテンシがユーザーエクスペリエンスに与える影響は無視できないと思います。ワープロやスプレッドシートなどのオンライン・オフィスにおいても同様です。Ajaxを駆使したり、ローカルにアプレットをダウンロードしたりすることで多少は軽減されるかもしれませんが。 また、証券取引のアプリケーションなどでも、数ミリ秒の処理タイミングの差によ
周知の通りミクシィが従来からの招待制をやめて15歳以上であれば登録だけで参加できるようになりました。これをもって「SNSの意味って何?」とか「ミクシィは2ちゃんねる(+コテハン)みたいになるの?」みたいな意見が聞かれますが、それほど気にする問題ではないと思います。 そもそもSNSにおける「招待」は2段階にわかれます。SNSサービス自体に対する招待と友人リスト(マイミク)への招待です。ミクシィの場合、ミクシィのサービス自体に招待すると自動的にその招待者のマイミクに登録されるので、両者がちょっと区別しにくくなってますが、本来的には両者は別です。 たとえば、フェイスブックでは登録は誰でもできますが、友人リストへの追加は別途行なわなければなりません。基本的に日記等は友人にしか公開されませんので、登録だけしても友人がいないと何もできません(今の私がその状態(苦笑))。 ミクシィの場合でも、日記をマイ
サンのCTOであるグレッグ・パパドポロス氏のブログ(最近更新が滞ってますが)に、"The Three Most Important Aplications"というエントリー が載っています。グレッグ氏が考える3つの最重要(企業IT)アプリケーションとは以下の通りです。 1.データベース・アプリケーション 2.大規模データベース・アプリケーション 3.超大規模データベース・アプリケーション 要は企業コンピューティングってほとんどデータベース・アプリケーションだよねというオチです。もちろん、重要なナンバークランチング(計算集中型)のアプリケーションもあるでしょうが、ウエイトから言えばデータベースにはかないません。 これを考えると、クラウドが企業ITの世界でも活用されるようになるためには、(特に超大規模の)データベース・アプリケーションをどうクラウド化するかが重要課題となります。 各社のクラウド
グーグルが日本のケータイの絵文字を標準化するオープンソースプロジェクトに乗り出したという記事がCNETに載ってました。記事のイラストとしてマイクロソフトのIMの絵文字が使われているので、これに統一するのかと勘違いしたかと思われるコメントがはてブにありますが、そうではなくて、日本のケータイ3社の絵文字をUnicodeベースで標準化するということのようです。 標準化案はこちらに載っています。ウ○コもちゃんと標準化対象になっているのが素晴らしいと思いました。 自分はケータイの絵文字は使いませんが(そもそもX01HTなので使えません)。日本のケータイ文化が世界に広がっていくのは、良いことではないかと思います。 ただ、これをグーグルが主導で行なうことがちょっと悲しいですね。本来なら日本のケータイメーカーが主導で標準化して世界に広めていくべきものだったでしょう。というか、そもそも最初からケータイ3社で
米国のIT業界において"Airline Magazine Syndrome"という言い方があります。企業の(ITに詳しくない)CEOが飛行機で出張中に機内にある(非IT系の)雑誌で、「間違ってはいないが話を単純化しすぎ」のIT系記事を読んで真に受けてしまい、会社に戻ってからCIOやITマネージャーにとんちんかんな指令を出して困らせるというケースです。 「間違ってはいないが話を単純化しすぎ」の例としては、 オープンシステムになればどのベンダーのハードウェアでも同じアプリケーションが動くようになる Java言語を使えばどのOSでも同じアプリケーションが動くようになるのでマイクロソフトの支配は終焉する(これは日本の高名な某(非IT)コンサルタントが昔言ってました) グリッドで多数の小型コンピュータを組み合わせれば大型コンピュータは不要になる IT技術者は中国やインドで雇えばよいので日本のIT技術
ちょっと前のエントリーで"Cloud Computing by Example"の表を作ってコメントを求めました。で、コメントをいただいたのに全然フォローしてませんでした。また、先日行なったグリッド協議会のワークショップでも質問をメールでいただいていたにもかかわらず答えていないという状況です。どうもすみません。と言うことで、ここでまとめて回答します。 まず、表にある"Fail Often, Fail Quick, Fail Cheap"の説明ですが、これは失敗した時に迅速に撤退できることを意味します。無理に失敗しろというわけではなく、失敗を許容せよ、ただし、失敗するなら迅速にかつあまりコストをかけるなという思想です。不確実性が高い環境においては、すべてのことが成功するとは限らない、かと言って絶対成功するように計画に時間をかけ過ぎていては機を逸してしまう。とりあえずやってみてダメだったらすぐ
ちょっと前の話ですが、「不都合な真実」でおなじみのアルゴア元副大統領に対して、映画でさんざん電気を節約しようと言っているわりには、自宅で電気を浪費しているとの批判がされたことがありました(ソース(英文))。ゴアは省エネのリフォームをして対応したかと思います。 このようなゴアに対する批判は、political-correctnessの観点を別にしても、正当であると考えます。(この文脈における)省エネは、みんなのそれぞれがちょっとずつ行なえば全体としてその合計分の効果が得られるからです。つまり、個人の最適化行動が全体の最適化につながります。したがって「囚人のジレンマ」の系ではありません。(もちろん、家庭でちょっと省エネしたくらいでは温室効果ガス削減の効果は疑問という点は別論です) ところで、先日のエントリーのはてブで 囚人のジレンマは義務教育で教えるべき。 なんてコメントが付きましたが、より広
米国のブティック系ITリサーチ会社でRed Monkという会社があります。「リサーチをオープンソース化」した点をビジネスモデルの特長としています。通常のリサーチ会社はレポートを結構なお値段で売ることをビジネスモデルの中心にしていますが、この会社はリサーチはブログとして無償公開して、コンサルティングで収益を上げています。オープンソースソフトウェア企業がソフトウェア自体は無償で提供しつつ、サービス/サポートで収益を上げているのに類似しています。 テックバイザージェイピーを起業した時もこの会社をロールモデルとして考えていました。来年にはもう少しこのモデルを追求していこうと思います。 この話についてはいずれ詳しく書こうと思いますが、このRed Monk社のリード・アナリスト(ブロガー)であるJames Governor氏が15 Ways to Tell Its Not Cloud Computin
仮に「著作権の保護期間を創作から5年にすべきである」と主張する先生がいたとしましょう(あくまで仮の例、この主張の正当性については別論)。その人に対して「他人の権利を弱めようとするのならばまず自分がそうしてはどうか?発行から5年経った先生の著書をパブリックドメインにしては?」と要求するのは正当でしょうか? このような要求は一見理にかなっているように見えますが、はずしていると考えます。著作権制度は保護と利用のバランスの上に成り立っています。この先生にとってみれば、他人の著作物を利用するためには従来通り著作者の死後50年(あるいは70年)経つまでは許諾が必要であるにもかかわらず、自分の著作権は5年で放棄することになります。もちろん、社会に対するアピールとして自身の著作権を放棄するのは勝手ですが、経済的合理性の観点からは(他人の)著作物の利用が従来通りなのに、(自分の著作物の)保護だけを弱めること
堀内さん、そして、高橋さんのブログで、データウェアハウスによる分析の「紙おむつとビール」の有名な事例は実際の事例ではなかったという話題が挙げられてます。正直知らんかったです。ただ、この事例は事例というにはちょっと手垢が付きすぎて最近は話題にされることもなかったと思います。 私が聞いた例だと、日本のコンビニで「少年ジャンプを買う人は焼肉弁当を買う可能性が高い」というのがありました(何となくわかります)。そのコンビニでは、ジャンプ発売日には焼き肉弁当の仕入れを増やすそうです。まあ、これも都市伝説かもしれませんが。 しかし、もちろん、これはデータウェアハウスによるバスケット分析に意味がないということではありません。当然のことながら、現実の小売業では「xxx買う人はyyyの買う可能性が高い」という数多くのデータが判明しているはずです。ただし、本当に差別化に結びつく重要なデータは当然社外秘になるでし
Saleforce.com社プレジデント兼チーフストラテジオフィサーのスティーブ・ケイクブレッド氏にグループインタビューしました。同氏は日本においてYHPやAutodesk Japanで要職を経験してきた日本通でもあります。以下、簡単に抜粋。 栗「ブログに貴社の戦略的目標は『マイクロソフト抜きのエコシステムを作ることだ』と書いてしましたがそう言ってしまってよいでしょうか?」 ケ「よいと思います。我々はOutlookもサポートしていますのでマイクロソフトはパートナーとも言えますが、マイクロソフトはクラウドという点では明らかに出遅れています。先日、Windows Azureのデモムービーを見ましたが、そこでは開発者が『Azureの開発キットをダウンロードしたのですぐに開発できる』と言っていました。我々の定義ではダウンロードソフトウェアを必要とする環境はクラウドとは呼べません。ブラウザを通じてす
Salesforce.com社のイベントDreamoforce 08に取材に来ています。昨年はクラウドのクの字もなかったようですが本年度はクラウド一色。 会場ではクラウドギャル(一部クラウドマム)がお出迎え。 ビーンバッグもクラウド風。 私もクラウドに乗ってみましたw。 展示会もCloud Expoと命名。 "No Software"くんがお出迎え 数多くの小規模付加価値ベンダーが出展しています。 二重入力排除ソリューションってなんてニッチなの。 Informaticaのクラウド向けデータ統合ソリューション、これは今後重要になってくると思います。 コンサルティング会社も数多く出展しておりSalesforce.com社をプラットフォームとしたエコシステムが確実に構築されているように見えます。「クラウドが普及するとSIerの出番はなくなる」という見方はどう考えても間違ってると思えます。 全体的
個人的にはかなり衝撃だった小室事件ですが、これは著作権の話ではなくて、詐欺の話ですよね。とは言え、著作権特有の事情が話を複雑にしているのは確かです。既にITmedia岡田記者が記事を書いてますが、ちょっと補足しておきます。 たとえば、このような詐欺行為を土地でやるのは困難です。土地には登記制度があるので、登記簿を見ればその時点での真の所有者が誰であるかわかります。だから、自分の所有でない土地や勝手に処分できない土地を売ったりしようとしても、登記簿を調べらればすぐわかってしまいます(ナニワ金融道にあったように、詐欺的行為で登記簿自身を改竄してしまえば別ですが)。 特許権にも同じような登録制度があります。そもそも、登録しないと特許権が発生しませんし、また、譲渡の時も登録が必須です。ゆえに、特許侵害の警告をかけられた時は、受け手側の弁理士(弁護士)は、まず特許原簿を確認すべしというのが大原則です
Tim O'ReillyのWeb 2.0に関する有名な記事"What is Web 2.0"の中で、Web 2.0的なるものとWeb 1.0的なるものの具体例を表で対比することで、Web 2.0とは何かを明らかにするという手法が使われていました。DoubleClickがWeb 1.0的で、AdSenseがWeb 2.0的、AkamaiがWeb 1.0的でBitTorrentがWeb 2.0的というような例の表です。 本質的に境界線が不明確なWeb 2.0のような概念をクリアーにするためにはこのように具体例を列挙して("by example"方式で)説明するとわかりやすいと思われます。 ということでこの方法をパクって、クラウド・コンピューティングでも同じような表を作ってみました。 従来型コンピューティング的 クラウド・コンピューティング的
ちょっと前になりますが、日経ITProの記者の眼のコーナーに「調べれば調べるほど分からなくなる『クラウド』」 という記事が載りました。クラウドを企業コンピューティングの世界で活用しようとする時に、ある程度企業ITを経験した人であれば誰もが思う疑問だと思いますので、ここで勝手に私なりの回答を書いてしまいます。 1.データの移行はどうするのか? システムにリプレースがあるように,サービスのリプレースもある。A社のSaaSからB社のSaaSにリプレースする場合,A社のSaaSに蓄積されたマ スター/トランザクション・データをB社のSaaSに移行しなければならない。その際,どういう形式でデータを出力できるのか,どうやってデータを運搬す るのか。 この質問に対する答は、「ユーザーは、今までOSのAPIやプロセッサの命令セットにより囲い込まれてきたように、クラウドの世界ではデータにより囲い込まれる」と
やや賞味期限切れの話題ですが、大人グリコの「25年の磯野家」のCM、普通であれば(二十世紀少年の映画のように)マンガのキャラクターに似たタレントさんを使うところを完全無視しているところがポイントなのでしょうかね。 さらに、このCMですと、カツオは大人になっても野球ばかりやっている無邪気な人物として描かれているようですが、実はサザエさんにおけるカツオは 何かにつけて大人に取り入って得しようとする性格に描かれているかと思います。ゆえに、大人になれば営業マンとして結構成功しているのではないかと思います。そういう点で、このCMはキャラクターの性格付けも無視しているのではないかと思います(あくまでも私見)。 さて、グリコのこのCM関連サイトのトップページ(いきなり音が出るので注意)に行くと、「(c)長谷川町子美術館」という記載があります。サザエさんのマンガの現在の著作権者である長谷川町子美術館の許諾
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『blogs.itmedia.co.jp』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く